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スカイマーク、定時性1位 最小欠航率も 国交省17年度情報公開

 国土交通省航空局(JCAB)は、日本航空(JAL/JL、9201)や全日本空輸(ANA/NH)、LCC5社など、特定本邦航空運送事業者12社に関する「航空輸送サービスに係る情報公開」の2017年度分を公表した。定時運航率は、スカイマーク(SKY/BC)が1位を獲得。欠航率も、スカイマークが最も低かった。

17年度の定時運航率が1位となったスカイマーク=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 12社全体の定時運航率は、前年度と比べ0.37ポイント低下し88.70%、遅延率は0.37ポイント上昇し11.30%、欠航率は0.02ポイント上昇し1.30%だった。遅延の原因は「機材繰り」、欠航は「天候」が目立った。

—記事の概要—
・定時運航率
・遅延率
・欠航率
・航空会社ごとの定時運航率と遅延率、欠航率
・旅客数上位5路線
・利用率上位5路線
・利用率下位5路線

定時運航率

 定時運航率はスカイマークが93.06%で1位、エアアジア・ジャパン(WAJ/DJ)が90.42%で2位だった。3位はエア・ドゥ(ADO/HD)で、90.06%だった。

 もっとも値が低かったのは、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)の79.17%。以下、バニラエア(VNL/JW)の80.94%、春秋航空日本(SJO/IJ)の83.22%と続いた。

遅延率

 遅延率はピーチ・アビエーションが20.83%でワースト1位。遅延理由は「機材繰り」が14.99%で最も高かった。以下、バニラエアが19.06%、春秋航空日本が16.78%と続いた。遅延率が最も低かったスカイマークは、6.94%だった。

 遅延理由の1位は、スターフライヤー(SFJ/7G、9206)とジェットスター・ジャパン(JJP/GK)、エアアジア・ジャパンの3社を除く9社が機材繰りで、3社は「その他」だった。

航空輸送サービスに係る情報公開17年度の遅延率(国交省の資料からAviation Wire作成)

欠航率

 欠航率は、3.56%の春秋航空日本がワースト1位。欠航理由は「機材繰り」が2.46%で最も高かった。以下、ジェットスター・ジャパンが1.85%、エア・ドゥ(ADO/HD)が1.51%と続いた。欠航率が最も低かったスカイマークは、0.59%だった。

航空輸送サービスに係る情報公開17年度の欠航率(国交省の資料からAviation Wire作成)

 以下は航空会社ごとの定時運航率と遅延率、欠航率。

航空会社ごとの定時運航率と遅延率、欠航率

航空会社  定時運航率     遅延率         欠航率
・JAL	90.01 (91.68)	 9.99 ( 8.32)	 1.34 ( 1.35)
・ANA	88.52 (89.23)	11.48 (10.77)	 1.38 ( 1.27)
・JTA	83.90 (87.55)	16.10 (12.45)	 0.90 ( 0.79)
・SKY	93.06 (89.72)	 6.94 (10.28)	 0.59 ( 0.58)
・ADO	90.06 (86.00)	 9.94 (14.00)	 1.51 ( 2.09)
・SNJ	87.75 (88.74)	12.25 (11.26)	 1.18 ( 1.33)
・SFJ	89.86 (92.15)	10.14 ( 7.85)	 0.67 ( 0.98)
・APJ	79.17 (76.75)	20.83 (23.25)	 1.32 ( 0.88)
・JJP	85.17 (79.75)	14.83 (20.25)	 1.85 ( 1.66)
・VNL	80.94 (83.02)	19.06 (16.98)	 1.48 ( 1.74)
・SJO	83.22 (80.17)	16.78 (19.83)	 3.56 ( 2.86)
・WAJ	90.42 (─)	 9.58 (─)	 1.26 (─)

*括弧内は前年同期の値
*航空会社ごとの合計値は別の資料によるもので上記表の合計値とは小数点以下が一致しない社がある

 また、輸送実績は平均搭乗区間が前年度比3キロ増の937キロメートル、輸送人員が429万6213人増の9931万6153人、輸送人キロが43億3646万5000人キロ増の930億8822万2000人キロ、旅客収入が563億4900万円増の1兆4120万300万円、輸送人員あたり旅客収入が100円減の1万4200円、輸送人キロあたり旅客収入が0.1円減の15.2円だった。

 旅客数は上位5路線のうち、羽田-札幌間が905万1293人で1位。全路線では9799万2437人となった。ロードファクター(座席利用率、L/F)は上位5路線の1位が関西-新潟間の91.2%、下位5位路線の1位は宮古-石垣間で26.4%、全路線平均は72.6%だった。

旅客数上位5路線
1位 羽田-札幌 905万1293人
2位 羽田-福岡 853万9719人
3位 羽田-那覇 580万9330人
4位 羽田-伊丹 545万1465人
5位 羽田-鹿児島 239万9650人

利用率上位5路線
1位 関西-新潟 91.2%
2位 札幌-出雲 88.9%
3位 関西-鹿児島 87.9%
4位 関西-宮崎 87.4%
5位 成田-関西 86.4%

利用率下位5路線
1位 宮古-石垣 26.4%
2位 関西-旭川 38.3%
3位 函館-奥尻 44.3%
4位 札幌-釧路 44.8%
5位 福岡-徳島 46.6%

特定本邦事業者*
・日本航空:JAL(日本航空、ジェイエア、北海道エアシステム)
・全日本空輸:ANA(全日本空輸、ANAウイングス)
・日本トランスオーシャン航空:JTA
・スカイマーク:SKY
・エア・ドゥ:ADO
・ソラシドエア:SNJ
・スターフライヤー:SFJ
・ピーチ・アビエーション:APJ
・ジェットスター・ジャパン:JJP
・バニラ・エア(バニラエア):VNL
・春秋航空日本:SJO
・エアアジア・ジャパン:WAJ
* 客席数が100または最大離陸重量が5万kgを超える航空機を使用して行う航空運送事業を経営する日本国内の航空運送事業者

関連リンク
国土交通省 [1]

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