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ベルーガXL、初飛行成功 19年就航へ

 エアバスは現地時間7月19日、次世代大型輸送機「Beluga XL(ベルーガXL)」の初号機(登録番号F-WBXL)が初飛行に成功したと発表した。2019年後半に就航する見通し。

トゥールーズのブラニャック空港を離陸するエアバスのベルーガXL初号機=18年7月19日 PHOTO: A. Tchaikovsky, master films/Airbus

 ベルーガXLは、A300をベースとする大型輸送機A300-600ST「ベルーガ」の後継機で、A330-200F貨物機をベースに2023年までに5機製造。コンポーネントや機器は既存のものを再利用するが、コックピットや貨物室などは新規開発となる。エンジンは、英ロールス・ロイス製トレント700を2基搭載する。

 輸送力をベルーガよりも30%向上させ、A350の主翼を2つ同時に運べるようにする。機体断面は1メートル広くなり、ペイロードも12%増える。ベルーガは順次ベルーガXLと交代し、2025年までに全機が退役する見通し。

 19日の初飛行は、エアバスの工場がある仏トゥールーズのブラニャック空港を現地時間午前10時30分に離陸。4時間11分の飛行後、午後2時41分に着陸した。今後は型式証明の取得に向け、10カ月間に600時間の飛行試験を実施していく。

 シロイルカを意味するベルーガが、笑顔を浮かべている機体の塗装「Smiling Beluga XL(スマイリング・ベルーガXL)」は、胴体前方に目、コックピット周辺に口をデザイン。6種類のデザイン案から、2万人の社員が投票で選んだ。

トゥールーズのブラニャック空港を離陸するエアバスのベルーガXL初号機=18年7月19日 PHOTO: JB. Accariez, master films/Airbus

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