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ANA、15年度に成田増便 アビアンカ航空ともコードシェアへ

 全日本空輸(ANA/NH)の篠辺修社長は10月8日、成田空港を発着する国際線について、2015年度に新路線開設や増便を実施する考えを示した。また、コロンビアのアビアンカ航空(AVA/AV)とのコードシェアを検討していることを明らかにした。

成田増便について説明するANAの篠辺社長=10月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAは3月30日から、羽田の国際線が10路線13便から17路線23便へ拡大。発着枠獲得により、成田便の3分の2程度の規模に増えた。篠辺社長は「羽田路線は拡張が一息といったところ。成田の国際線を拡大できないか、検討していきたい」と述べた。篠辺社長は3月にも成田路線を拡充する意向を示している。

 ANAを傘下に持つANAホールディングス(9202)の伊東信一郎社長は、「羽田と成田のデュアルハブ戦略を進める。成田は国際線を成長していく上で増便は大いにしていく」と、方針を示した。

 現在、羽田から国際線を運航する場合、成田から同じ国へ向かう便を残す「成田縛り」がある。これについて、伊東社長は「航空会社にとって(規制が)ないほうが自由だが、(国際線は)現実に2国間で決まっていることなので、われわれとしてそれを逸脱することはできない」と語った。

 一方、羽田については、夏休み期間に旅客機による貨物便(ベリー便)を活用した羽田-那覇線の深夜便「ギャラクシーフライト」が旅客数1.6万人、ロードファクター(座席利用率)82%と好調だったことから、深夜便の運航を検討していく。

 地方路線では、来春開業する北陸新幹線の影響について、篠辺社長は「便数や機材は、現時点で決まっているものはない。先方のダイヤを見ながら考えたい」と述べるにとどめた。

 また、ANAは10月7日にブラジルのTAM航空(TAM/JJ)とのコードシェア拡大を発表。中南米へのネットワークについて、篠辺社長は「AVAとのコードシェアを検討している」と話した。

関連リンク
ANAホールディングス [1]
全日本空輸 [2]

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