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スカイマーク、最終赤字392億円 営業損益は黒字化、16年3月期

 スカイマーク(SKY/BC)の2016年3月期通期決算(非連結)は、純損益が392億5100万円の赤字(15年3月期は202億1800万円の赤字)となった。一方、営業損益と経常損益は黒字転換し、債務免除により再生が進んでいる。

16年3月期決算の純損益が392億円の赤字となったスカイマーク。営業損益と経常損益は黒字転換を果たした=16年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 売上高が720億6600万円(15年3月期比11.0%減)、営業損益が15億2800万円の黒字(15年3月期は176億3500万円の赤字)、経常損益は19億9100万円の黒字(同166億8500万円の赤字)。事業費は670億6800万円、販管費は34億6900万円だった。

 特別利益として1394億5700万円の債務免除益、特別損失として損害賠償金1816億8300万円を計上した。

 2015年1月28日の経営破綻に伴う確定債権は総額約1543億円で、ANAホールディングス(9202)などスポンサーが出資した180億円を弁済原資として、約161億円を債権者への弁済に充てた。また、3月31日現在の現預金残高は、53億1900万円となった。

 スカイマークは3月29日、東京地方裁判所が民事再生手続きの終結を決定したと発表。2017年3月期は弁済が終わることで、為替や原油価格など外部要因が大きく変化せず、本業の儲けを示す営業損益が黒字となれば、純損益も黒字化出来る見通し。

 一方、ANAホールディングス傘下の全日本空輸(ANA/NH)とのコードシェア実施については、ANAの国内線予約システム「エイブル」に対する思惑の違いから、実現には至っていない。スカイマークの佐山展生会長は、Aviation Wireによる5月下旬のインタビューに対し、「当時はコードシェアをしないと、かなりしんどいのではという前提で考えていた。今はコードシェアで売れる席があまりない。必要性がだいぶ違う」と、現在はコードシェアが必須ではないとの見方を示している。

 2016年度から18年度までの中期経営計画では、2018年度は売上高800億円超、営業利益70億円超の達成を目標に掲げている。

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