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EASA、HF120に型式認定 ホンダジェットのエンジン

 GEホンダ エアロエンジンズ(GEホンダ)は現地時間5月23日、ターボファンエンジン「HF120」がEASA(欧州航空安全局)の型式認定を4月20日に取得したと発表した。今後、同エンジンを搭載する小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」の欧州内での納入を本格化させる。

EASAから型式認定を取得したHF120(ホンダ提供)

 同社は2015年5月、EASAに型式認定取得を届け出て、2015年第4四半期の取得を見込んでいた。

 HF120は本田技研工業(7267)とゼネラル・エレクトリック(GE)が共同開発したエンジン。低燃費、耐久性、低騒音、低エミッションで、定格推力2095ポンド。一体型ファンローターやカーボンコンポジット製の軽量なガイドベーンなどの特長がある。

 2015年3月には、FAA(米国連邦航空局)の製造証明(PC)を取得。FAAがジェットエンジンに対しPCを授与するのは23年ぶりで、型式認定は2013年12月に取得している。

 HF120はホンダジェットに搭載するほか、セスナのビジネスジェット サイテーション525シリーズ中古機にも換装できる。ホンダの米国子会社ホンダ エアロ(HAI)は、同エンジンを同社バーリントン工場(ノースカロライナ州)で生産する。同工場は今年2月、FAAからMRO(整備・修理・分解点検)認定を取得。これにより量産エンジンの組み立てのほか、重整備が可能になった。

 ホンダジェットはこれまで、北米と欧州で100機以上を販売している。主に個人や企業の自家用機として、購入されている。5月23日現在、全世界で9機を納入している。内訳は米国に6機、メキシコに1機、欧州に2機。

 欧州では今年4月20日から引き渡しを開始。欧州中部エリアを担当する販売会社、独ラインランド・エア・サービス(Rheinland Air Service、RAS)に引き渡している。5月23日には、EASAから型式証明を取得している(関連記事 [1])。

 GEホンダはHAIとGEの折半出資子会社。

関連リンク
GE Honda Aero Engines [2]
HondaJet [3]
Europian Aviation Safety Agency [4]

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