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ホンダジェット、欧州でも引き渡し 100機超で受注好調

 本田技研工業(7267)の米国子会社ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)は現地時間4月20日、小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」の引き渡しを欧州でも開始したと発表した。

RASのシャエスベルク会長に引き渡すHACIの藤野道格社長(左、ホンダ提供)

 ドイツで20日から23日まで開催中の航空イベント「AERO 2016」で発表した。欧州中部エリアを担当する販売会社、独ラインランド・エア・サービス(Rheinland Air Service、RAS)に引き渡した。

 ホンダジェットはHACIが開発。主翼上に配された低騒音エンジンや複合材を使った胴体、標準仕様で乗客4人が乗れるゆったりとした客室などが特徴。エンジンは米GEとの合弁会社GEホンダ製HF120を搭載し、パイロット1人でも運航できる。

 ホンダジェットは2015年4月から、米国以外での公開は初めてとなるワールドツアーを実施。日本を含む13カ国に飛来するもので、量産16号機(登録番号N420HE)が4月23日、羽田空港に到着した。25日に羽田空港の格納庫でメディア向けに公開後、25日に仙台空港、26日に神戸空港、29日に熊本空港、5月2日から3日までは岡山市の岡南飛行場で、4日には成田空港でデモ飛行や見学会を実施し、空港を訪れた多くの人を魅了した。

 その後、2015年5月には欧州、同年8月には南米の展示会に出展した。

 これまでに北米と欧州で、100機以上を販売している。主に個人や企業の自家用機として、購入されている。ホンダによると、「100機を大きく超える」受注数を獲得し、拡大傾向にあるという。納入数については非公開としている。

 2015年3月にFAA(米国連邦航空局)の事前型式証明(PTC)を、同年12月8日にFAAの型式証明を取得。EASA(欧州航空安全局)の型式証明も間もなく取得する見通し。

欧州で引き渡しを開始したホンダジェット(ホンダ提供)

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HondaJet [1]
Rheinland Air Service [2]
AERO [3]

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