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ANAのブリュッセル線、一時運休延長 空港再開見通し立たず

 全日本空輸(ANA/NH)は、成田-ブリュッセル線の運航見合わせを4月10日まで延長する。現地時間3月22日午前(日本時間同日午後)にベルギーのブリュッセル空港と地下鉄の駅で、過激派組織「イスラム国(Islamic State:IS)」による連続テロが起きた影響によるもの。テロ発生からの運休期間中は39便が欠航し、約4500人に影響が出る見通し。一部日程ではドイツ西部のデュッセルドルフへの臨時便を運航する。

*4月11日から運航再開(関連記事 [1])。

成田-ブリュッセル線の一時運休を延長するANA=15年4月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 一時運休するのは、成田発ブリュッセル行きNH231便と、折り返しのブリュッセル発成田行きのNH232便。当初3月31日まで運航を見合わせていたが、ブリュッセル空港の再開見通しが立たないことから、運休を延長する。

 3月31日までの欠航便数は19便で、約2100人に影響が生じる。4月1日から10日までは20便が欠航し、約2400人に影響が出る見通し。

 ANAは2015年10月25日、成田-ブリュッセル線を開設。日本とベルギーを結ぶ唯一の直行便として、1日1往復運航している。機材はボーイング787-8型機で、座席数は3クラス169席(ビジネス46席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー102席)となっている。

欧州主要都市とデュッセルドルフの位置関係(Aviation Wire作成)

 4月8から10日までは、成田発デュッセルドルフ行きの片道臨時便を運航する。NH1901便は成田を午前9時30分に出発し、デュッセルドルフには午後2時30分に到着する。機材はブリュッセル便と同じ、169席仕様の787-8を使用する。

 ブリュッセル空港は29日現在も閉鎖が続いている。部分的な再開に向け検証が進められているものの、再開の見通しは立っていない。同空港を拠点とするブリュッセル航空(BEL/SN)は現地時間3月30日まで、欧州内の便はベルギーのリエージュとアントワープから、国際線はフランクフルト(ドイツ)とチューリッヒ(スイス)から運航する。

関連リンク
全日本空輸 [2]
Brussels Airport [3]

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