銀座に空港型免税店　訪日客向け、三越8階に

　ジャパンデューティーフリー ファソラ 三越伊勢丹は1月26日、三越銀座店内に27日にオープンする空港型免税店「ジャパンデューティーフリー ギンザ」の内覧会を開いた（開店時の様子はこちら ^[1]）。

　同社は2014年9月に免税店運営会社として、羽田空港国内線ターミナルを運営する日本空港ビルデング（9706）、三越伊勢丹ホールディングス（3099）、成田国際空港会社（NAA）の100％子会社で免税店運営を手掛けるNAAリテイリングの3社が設立。三越銀座店8階に設けた免税店で買い物をすると、訪日客が出発する羽田や成田空港で受け取れる。

　沖縄を除く日本初の空港型免税店で、街中にありながらも空港出国後の制限エリア内にある免税店と同様、関税や消費税、酒税、たばこ税が免税になる。このため、外国人旅行者が街中よりも割安に買い物ができる場合がある。また、1カ月以内に出国する日本人も、パスポートと日本を出国する航空券を提示すると利用できる。

　売場面積は約3300平方メートル。店内を銀座通り側から「海」「森」「丘」「市」「集落」と銀座を自然に見立てた。化粧品や香水、酒類、たばこ、デジタルカメラ、ブランド品、伝統工芸品などを揃える。

　高級ブランド店9店舗のうち、免税店への出店が世界初となるのがフランスのブシュロン、国内初はサンローランとヴァレンティノの2店舗。化粧品・香水は18ブランドのうち、アルビオンが国内免税店では初出店となる。酒類は日本酒やウィスキーなど36品目、タバコは19銘柄を揃えた。

　また、「たくさんの職人の手」を意味する「The 800 hands Japanese Beauty」と名付けたコーナーには、日本の伝統工芸品や陶器、ガラス細工、デジタルカメラ、ドライヤー、グッドデザイン賞受賞商品などが並ぶ。

　訪日客が利用する際、最初にレセプションカウンターを訪れてパスポートや航空券を提示し、名前やパスポート番号などの情報を事前に登録する。空港型免税店では、海外へ出国することを確認する必要があるためで、会計時に毎回パスポート類を確認する手間を省くため、カウンターで利用者の必要情報を記録した2次元バーコードを貼った「ショッピングホルダー」が手渡される。

　店内には商品のサンプルが展示されており、注文カードや設置されたタブレット端末などで注文する。商品は空港で出国手続き後に引き渡されるため、会計後は引換券となる「輸出確認書」が発行される。

　店舗の中央には「インタラクティブゾーン」を設け、航空券を模したカードを円形テーブルにかざすと、カードに応じた文字や映像、銀座の景色が浮かび上がる。また、店側が招待した客が利用できるラウンジも設け、ラウンジ内でタブレット端末を使って注文することも出来るようにした。

　一方、店舗運営に参画する日本空港ビルデングは、ビックカメラ（3048）と合弁会社を設立し、今年前半を目途に羽田空港国際線ターミナル内に消費税のみが対象の免税店をオープンさせる。空港の内側と外側双方で、引き続き旺盛な訪日客の買い物需要取り込みを図る。

＊開店時の様子はこちら ^[1]。
＊写真は10枚。

関連リンク
Japan Duty Free Fa-So-La 三越伊勢丹 ^[2]
日本空港ビルデング ^[3]
三越伊勢丹ホールディングス ^[4]
Fa-So-La ^[5]（NAAリテイリング）

・銀座三越に訪日客向け免税店　日本人出国者の利用も ^[1]（16年1月27日）
・世界の銀座で免税ショッピング　酒たばこ税も免除、15年秋に三越伊勢丹など3社 ^[6]（14年8月2日）
・羽田に家電免税店　日本空港ビルとビックカメラ、16年に合弁会社で ^[7]（15年12月17日）