ジャンボほど華やかではなく、A380ほどの派手さもない。それでも日々、国内外の幹線を支える旅客機がある。ボーイング777だ。1990年10月15日、ユナイテッド航空(UAL/UA)がローンチカスタマーとして777-200を発注。日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)が同年12月19日に初めて発注した。
ANAが現在運航する777は、777-200が16機、777-200の航続距離延長型となる777-200ERが12機、長胴型の777-300が7機、777-300の航続距離延長型777-300ERが22機の計57機。このほかに777-300ERは納入待ちが6機あり、次世代機777Xは20機を発注済みだ。
20年間、寡黙に乗客を運び続けてきた777。今回の特集前編では、ANAの777導入時期と初便、現在の座席配列などをまとめた。
*後編はこちら [1]。

就航20周年を迎えたANAの777初号機JA8197=12月25日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
—記事の概要—
・初便は1995年12月23日
・双発機で500席超実現
・就航20周年を迎えたANAの777初号機JA8197(写真17枚)
・777国内線機材の座席配置
・777国際線機材の座席配置
初便は1995年12月23日
ANA初の777となったのは、登録番号JA8197の777-200。1995年10月4日に引き渡され、同年12月23日に羽田-伊丹線が最初の運航路線となった。その後、1997年9月1日に777-200による初の国際線、成田-北京線が就航した。
747を置き換える超大型の国内線用機材として、777-300の初号機(JA751A)が1998年6月30日に引き渡され、同年7月10日の羽田-広島線が初便となった。
777-200ERがデビューするのは翌1999年。初号機(JA707A)が10月6日に引き渡された。5年後の2004年9月15日には、777-300ERの初号機(JA731A)を受領し、初便は同年11月15日の成田-上海線だった。
こうして777-200は羽田