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元航空局のYS-11、高松へフライト 修復すべて終わらず

 国土交通省航空局(JCAB)が保有していた日本航空機製造YS-11型機(元登録番号JA8709)が5月27日午後、羽田空港から当面の駐機場所となる高松空港へ飛び立った。

高松空港へ到着したエアロラボのYS-11(同社提供)

寄付した人の名前が書かれたエアロラボのYS-11(同社提供)

 同機は2014年12月、大阪の航空部品販売会社エアロラボ・インターナショナル(大阪・八尾市)が223万200円で落札した。2月7日にYS-11の元パイロットが左右2基のエンジンを始動して状況を確認し、整備と塗装作業が3月まで行われ、3月30日にはエンジンの最大出力試験に成功した。

 その後、書類が整い米国籍機として登録番号「N462AL」を取得した。エアロラボによると、これまでに整備費用が約3000万円かかったが、機体が完全な状態に仕上がった訳ではないという。羽田へこれ以上駐機できなくなったことで、やむを得ず高松へ機体を移した。整備費用を寄付した人を対象とした内覧会も、5月21日から4日間急遽実施した。

 今後については、「整備の続きを高松でできれば良いですが、米国に持っていくことになるかもしれません」(エアロラボの担当者)とのことで、2度目の飛行や展示などは白紙だという。

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