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HIS、スカイマーク支援に名乗り

 エイチ・アイ・エス(HIS、9603)は2月19日、民事再生手続き中のスカイマーク(SKY/BC、9204)の再建を支援する意向を明らかにした。

HISが再建支援に名乗り出たスカイマーク=15年1月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 SKYは1996年11月、規制緩和による新規航空会社の1社目としてHISの澤田秀雄会長らの出資で設立された。HISでは、今回の支援について「創業時のように(出資比率の)過半数を取るなどの考えはない」として、今後SKYのスポンサーに選定された場合、航空券販売などを軸に支援を検討していくという。

 HISはこれまでもSKYの航空券を販売をしており、「地方路線を利用するツアーも考えたい」としている。

 HISはSKYの大株主だったが、今月9日付で提出した変更報告書によると、4日に492万6100株を市場で売却。保有割合は6.49%から1.09%に低下している。

 SKYは10日に、スポンサー募集や選定などの助言をするフィナンシャル・アドバイザー(FA)に、GCAサヴィアン(2174)を選任。スポンサーに名乗り出る期限は、一般企業が19日、航空会社は23日となっている。SKYや同社が再生支援基本契約を結んだ投資ファンド、インテグラルが協議し、スポンサーを選定する。

 国内航空会社によるSKY支援を巡る動きとしては、ANAホールディングス(9202)の伊東信一郎社長が13日、「大いに関心を持って見ている」と都内で開かれた会見で発言。支援に前向きな姿勢を示している。

 一方、日本航空(JAL/JL、9201)の植木義晴社長は18日、出資について「今すべきことではない」と述べ、2014年11月から進めてきたコードシェア(共同運航)の協議についても「(SKYが)再生計画案を作り、事業計画を決めるのが先決。決まった後であれば検討したい」として、白紙となっていることを明らかにした。

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