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ANAの747シート、38倍の争奪戦 他機種も再生品検討

 ANAホールディングス(9202)傘下の全日空商事が販売している、ボーイング747-400D型機のシートの予約が好調だ。提供数7つに対し、のべ271人がエントリー。38倍を超える争奪戦になっている。

ANAの747-400Dに搭載されていたプレミアムクラスのシート(写真は同型のもの)=13年12月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 座席は同型機のメインデッキ(1階)前方にあったプレミアムクラスのシートで、全565席中23席に設定していたもの。2014年12月25日からの受付開始から2月17日までに、3つ用意した1人席タイプには142人が、4つ用意した2人席タイプには129人がエントリー。それぞれの競争率は47.3倍、32.3倍となっている。

 全日本空輸(ANA/NH)公式のECサイト「A-style(エースタイル)」で予約を受け付けている。購入希望者は2月28日までに申し込む。

 シートは機体から取り外し、脚部分を加工。自宅に置けるようにした。実際に使用していたもので、中古品の提供となる。販売価格は1人席が64万7000円、2人席が74万7000円。どちらも消費税、梱包発送料金込み。納品は3月中旬から下旬の予定で、チャータートラック便で届ける。

 全日空商事はシートのほか、タービンブレードや窓など、747の部材を使用したグッズを数量限定で販売している。過去にはシートベルトを使用したバッグも提供し、再入荷分も含め、すぐに売り切れたという。

退役後も人気が高い747=14年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 部材はすでに退役した機体からの調達し、実際に運航していたものから再生する。数に限りがあるだけでなく、きれいな状態のものを調達するのが難しいという。全日空商事では「747は人気の高い機種でファンも多く、できるだけ期待に応えたい」としている。

 同社が747の再生グッズを販売できるのは3月31日まで。今後は別機種も含めて取り扱いを検討しているという。

 747はジャンボの愛称で親しまれた。ANAでは2014年3月31日、那覇発羽田行きNH126便で全機退役。1978年12月の747SR-100受領以来の歴史に幕を下ろした。最後の機体となった747-400D(登録番号JA8961)は、2014年4月に売却先へのフェリーフライト(回送)で羽田からミシシッピ州テューペロへ飛び立った。

関連リンク
747機体 Reproduce goods [1](A-style)
全日空商事 [2]

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