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成田空港、ビジネスジェット兼用の駐機場増設 A320も対応

 成田国際空港会社(NAA)は9月9日、整備中だった横堀地区のエプロン(駐機場)増設工事を終了し、国土交通相から合格通知を受領したと発表した。18日から供用を開始する。同時にビジネスジェット専用ターミナルと駐機スポット(搭乗橋のない駐機場)の区域間に、新たなアクセス道路の供用も開始する。

専用CIQ施設を備えるビジネスジェット専用ターミナル「プレミアゲート」=12年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 完成したエプロンは面積約1万2000平方メートルで、東京ドーム約1/4個分。ターミナル地区と整備地区の中間に位置する。乗降用スポットは2カ所設置。エアバスA320型機やボーイング737型機クラスの大型ビジネスジェットの場合、1スポットとなる。通常は定期便が使用するが、使用していない場合はビジネスジェットへも転用できるようにした。

 供用開始により、今年度中の発着回数は30万回を実現できるようになる。ターミナルからスポットへの移動時間は、約8分から約5分に短縮となる。

 新たなアクセス道路は高速車専用で総延長約870メートル。横堀地区を通過してターミナル地区と整備地区にアクセスする。途中には約260メートルのトンネルを設置した。

 従来のアクセス道路は1本で、高速車と低速車が混在していた。供用開始により、ビジネスジェット利用者の移動時間は約16分から約8分に短縮する。

 成田空港のビジネスジェットのうち、小型機用スポットでは対応が困難だった大型ビジネスジェットの発着回数は、2011年度の51回に対し、2013年度は約2.4倍の124回となっていた。NAAでは6月、一部を小型機2機分のスペースで大型機1機を駐機できるようにする「マルチスポット化」していた。

 成田空港のビジネスジェット専用ターミナル「プレミアゲート」は2012年3月31日、第2旅客ターミナルビル横の南オペレーションセンター1階で営業を開始した。

 首都圏でのビジネスジェットを巡る動きとしては、羽田空港の国際線ターミナルを運営する東京国際空港ターミナル(TIAT)が、ビジネスジェット専用の搭乗施設を9月30日に開設する。

横堀地区エプロンと新アクセス道路(NAAの資料から)

成田空港のビジネスジェット概要(国交省の資料から)

関連リンク
成田国際空港 [1]
専用ターミナル「Business Aviation Terminal – Premier Gate -」 [2]

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