全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は4月30日、国内線機材のボーイング777-300型機を2026年度で全機退役させる方針を明らかにした。日本の航空会社が運航する国内線機材では唯一500席を超え、日本航空(JAL/JL、9201)は777-300の国内線仕様機を2021年3月31日付で全機退役させている。

26年度で全機退役するANA 777-300=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ANAの777-300は、座席数が2クラス514席で、プレミアムクラス21席、普通席493席。1998年7月10日に羽田-広島線に就航し、7機導入したが、残り3機(登録記号JA751A、JA752A、JA753A)まで減少している。エンジンは米プラット&ホイットニー製「PW4000」のうち、推力が9万ポンドのPW4090を搭載している。
ANAHDは、30年近く運航している777-300に代わる国内線の次世代フラッグシップとして、787-10の国内線仕様機を11機発注済み。今年3月に、このうち3機を787-9の国際線仕様機に変更しており、8機体制にする。座席数は2クラス429席で、プレミアムクラス28席、普通席401席となり、2024年3月27日に就航した。
また、国際線機材の777-300ERは今後も運航を続ける。国内線を飛ぶ777-300には、777-300ERの主翼にある翼端に後退角をつけた「レイクド・ウイングチップ」がないことが特徴のひとつだ。
ひと足早く退役したJALの777-300は全7機で、1998年7月28日に初号機(JA8941)が引き渡された。同年8月8日に就航し、2021年3月末の退役時の座席数は2クラス500席(クラスJ 78席、普通席422席)で、残り2機となっていた。

羽田空港の408番スポットへ向かう747-400D最終便NH126便=14年3月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

国内の500席クラス機はANAの777-300以外はA380のみ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ANAの国内線機材で500席を超えていたのは、「ジャンボ」の愛称で親しまれた747-400D。2014年3月31日の那覇発羽田行きNH126便で、全機が退役した。座席数は2クラス565席で、プレミアムクラス23席、普通席542席と、2011年2月20日に退役したJALの同型機の2クラス546席(クラスJ 80席、普通席466席)を19席上回っていた。
国内の航空会社で500席を超える機材は、ANAが3機保有する総2階建ての超大型機エアバスA380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」のみで、4クラス520席。成田-ホノルル線専用機で、2階席はファーストクラスが8席、ビジネスクラスが56席、プレミアムエコノミーが73席で、1階席はすべてエコノミーで383席となっている。
国内線機材で見ると、ANAは787-10の2クラス429席、JALはA350-900の3クラス391席(X12仕様、ファーストクラス12席、クラスJ 56席、普通席323席)が最多座席数となり、500席クラスから2割減の400席クラスに移行する。
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