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ATR、新CEOにローデ氏 エアバス側から

 エアバスと伊レオナルドが出資するターボプロップ機メーカーの仏ATRは、新CEO(最高経営責任者)にナタリー・タルノー・ロード氏を任命した。9月17日付で就任する見通し。ATRのトップはエアバスとレオナルド双方から4年間の任期で選任されており、任期満了となるステファノ・ボルトリ現CEOはレオナルドに戻る。

ATRの新CEOに就任するナタリー・タルノー・ロード氏(同社提供)

 ロード氏は現在、NATO(北大西洋条約機構)向け軍用ヘリコプターNH90を手掛けるNHインダストリーズの社長と、エアバス・ヘリコプターズのNH90プログラム責任者となる上級副社長を兼務。現職の前はエアバス・ヘリコプターズの財務責任者や、エアバス・グループで新技術ベンチャー部門の責任者などを歴任し、ハイブリッド電気推進装置の技術提携などに携わった。

 ATRはエアバスと伊アレニア・アエルマッキ(現レオナルド)の共同事業体として、1981年に設立されたリージョナル機メーカー。日本市場では、天草エアライン(AHX/MZ)がATR機を初導入し、2016年2月20日にATR42-600(1クラス48席)を就航させた。その後、日本航空(JAL/JL、9201)のグループ会社で鹿児島空港を拠点とする日本エアコミューター(JAC/JC)がATR42-600(同48席)とATR72-600(同70席)を、同グループで札幌の丘珠空港が拠点の北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)がATR42-600(同48席)を就航させている。

 ファンボロー航空ショーでは、日本初の地域航空会社のフランチャイズ運営会社となるフィールエアホールディングスが、ATR機を最大36機導入する取引意向書(LoI)を締結(関連記事 [1])。また、長崎空港を拠点とするオリエンタルエアブリッジ(ORC/OC)が1機のATR42-600を2023年度以降に就航させることで覚書を結んだ(関連記事 [2])。

関連リンク
ATR 日本語版ウェブサイト [3]

日本初の地域航空会社FC「フィールエア」ATRと基本合意 24年に成田就航目指す [1](22年7月19日)
ORC、ATR42の覚書締結 23年以降就航、Q200置き換え [2](22年7月19日)
ATR、日本市場で100機目指す ORCは今秋以降に納入へ [4](22年6月8日)