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ロシア機の米国飛行禁止 バイデン大統領「プーチン1人の責任」

 米国のバイデン大統領は現地時間3月1日(日本時間2日)、就任後初の一般教書演説でロシア国籍機による米国領空の飛行を禁止すると発表した。

一般教書演説でロシア機による領空飛行禁止を発表するバイデン大統領(ホワイトハウスのYouTubeから)

 演説の中でバイデン大統領は「そして今夜、私は同盟国とともにロシアの全フライトに対して米国の空域を閉鎖すると発表する。これはロシアをさらに孤立させ、経済をさらに圧迫することになる。ルーブルはその価値の30%を失った。ロシアの株式市場は価値の40%を失い、取引は停止したままである。ロシア経済は動揺しており、プーチン1人の責任である」とロシア機を米領空から締め出すことを明らかにした。

 演説でバイデン大統領はプーチン大統領を呼び捨てで非難。ロシア機の締め出しに言及すると、連邦議会では拍手が沸き起こった。

 また、2日(同3日)に開かれた国連総会の緊急特別会合では、ロシアを非難する決議が賛成多数で採決された。賛成は日本や欧米など141カ国、反対がロシアとベラルーシ、北朝鮮、シリア、エリトリアの5カ国、棄権が中国など35カ国だった。

 各国の領空を巡っては、EU(欧州連合)が2月27日にロシア機によるEU領空の飛行を禁止。この影響で、欧州の航空各社によるフライトはロシア南側の中国やカザフスタンなどへ迂回(うかい)する「南回り」に経路を変更するか、運休となっている。

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The White House [1]

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