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無人機MQ-4C、IFC-4量産機が米海軍へ初納入 EP-3E後継

 ノースロップ・グラマンは、無人多用途機MQ-4C「トライトン」の最新マルチ情報収集仕様の量産機を米海軍に初納入した。「IFC-4 (Integrated Functional Capability Four:統合機能能力第4仕様)」と呼ばれるもので、高高度滞空型の洋上情報収集・警戒監視・偵察(ISR)プラットフォームとなる。

ノースロップ・グラマンMQ-4C(同社提供)

 機体は現地時間2月1日にメリーランド州パタクセントリバー海軍航空基地に引き渡された。MQ-4Cは米空軍の無人偵察機RQ-4「グローバルホーク」の米海軍向けで、洋上ISRパトロール、信号情報、捜索・救助、通信中継など幅広い任務に対応する見込み。また、哨戒機P-8と連携して任務に就くことを想定している。

 MQ-4Cは360度全周用AESA洋上レーダー、フル・モーションの光学・赤外線ビデオ・ストリーミング、高高度飛行能力、高い滞空性能、フル・スペクトラムの信号情報、艦艇・航空機・情報機関の地上局へ多種多様なデータを送ることができる複数の経路などを備える。

 機内の搭載量を増やすために機体を強化し、ひょうやバードストライク、突風の荷重を防ぐ翼、除氷、雷保護システムも搭載し、厳しい海洋気象環境下でも降下や上昇ができる。

 IFC-4仕様のMQ-4Cは、電子戦偵察機EP-3E「アリエス」が行っている情報収集任務を引き継ぐ見通し。

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