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京急、空港線の電力を再生可能エネルギーに置き換え 3457トンのCO2削減

 京浜急行電鉄(9006)は8月2日、京急蒲田駅と羽田空港第1・第2ターミナル駅を結ぶ京急空港線で列車の運転に使われる電力を再生可能エネルギー由来のものに置き換えたと発表した。CO2(二酸化炭素)排出量が実質ゼロになり、年間約3457トンのCO2を削減したとみなされ、京急線全線で約4.3%の削減につながるという。

空港線の鉄道運転用電力を再生可能エネルギーに置き換えると発表する京急の原田一之社長=21年8月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

空港線を走る京急1000形(同社提供)

 京急空港線の距離は6.5キロで、上下線合わせて1日約400本の列車を運行。東京電力エナジーパートナーの「FIT非化石証書付電力メニュー」により、CO2排出量が実質ゼロの電力を今月から2022年3月まで調達する。同メニューは、太陽光発電や風力発電、水力発電など非化石電源で発電されたエネルギーの価値を証明書として発行しており、京急によるとCO2削減量の約3457トンは、一般家庭約1270世帯分に相当するという。

 羽田空港で記者会見した京急の原田一之社長によると、空港線以外の路線への再生可能エネルギーの展開は未定。「世界とつながり、日本の中心である空港線から再生可能エネルギーに対する取り組みを進めていきたい」(原田社長)と述べた。

 会見では、日本航空(JAL/JL、9201)と羽田のターミナルを運営する日本空港ビルデング(9706)も、エアバスA350型機など低燃費航空機の導入やSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の使用、省電力化など環境負荷軽減につながる取り組みを紹介した。3社では「サステナブル(持続可能)な空旅」の実現を目指すという。

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