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スカイマーク副操縦士、コックピットから景色撮影しTwitter投稿 国交省が厳重注意

 国土交通省航空局(JCAB)は1月22日、スカイマーク(SKY/BC)の男性副操縦士(24、当時)が乗務中にコックピットから景色を写真撮影し、自身のTwitterアカウントから投稿していたとして、同社を厳重注意した。2月5日までに再発防止策を報告するよう指示した。男性は副操縦士職を解かれている。

国交省から厳重注意を受けたスカイマーク=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 男性がコックピットから写真撮影した乗務便は、2020年12月21日の羽田午後5時5分発那覇行きBC521便(ボーイング737-800型機、登録記号JA73AB)。乗客65人と乗員6人(パイロット2人、客室乗務員4人)が乗っていた。男性は羽田空港を離陸後の午後5時30分ごろ、私物のスマートフォンでコックピット前方の景色を撮影し、Twitterに翌日投稿していた。

 航空機の位置情報を提供するウェブサイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」によると、BC521便は羽田のD滑走路(RWY05)から離陸し、撮影時刻の午後5時30分ごろは神奈川県箱根町の芦ノ湖上空を約3万1500フィートで飛行しており、前方右手には富士山が見えていたとみられる。

 スカイマークは、1月8日に国交省へ報告。同省は男性がコックピット内で写真撮影した行為を、航空法第71条の2に定める操縦者の見張り義務などに違反するとした。スカイマークは、男性を乗務停止処分とした上で、副操縦士職を解いた。同社によると、男性は正社員として入社しており、今後副操縦士として乗務する場合は、再び試験を受け直す必要があるという。

 また、機長が写真撮影を容認していると認識されかねない発言をし、撮影していることに気づかなかったことから、スカイマークは機長も乗務停止とけん責とした。

 スカイマークでは、2010年にもコックピット内での写真撮影などが発生。国交省は「社員に対するコンプライアンス遵守の意識付けの徹底が不足しており、社内安全管理体制が不十分だった」として、再発防止と安全運航を同社に強く求めていく。

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