- Aviation Wire - https://www.aviationwire.jp -

エアバス、A220のビジネスジェット 東京-ドバイ直行、12時間超飛行可

 エアバスは現地時間10月6日、同社の旅客機をベースにしたビジネスジェット機「エアバス・コーポレート・ジェット」のうち、A220型機を母体とする「ACJ TwoTwenty」をローンチしたと発表した。客室の広さと航続距離の長さが特徴で、長距離ビジネスジェット市場の需要に対応する。

A220をベースとしたビジネスジェット「ACJ TwoTwenty」(エアバス提供)

 ACJ TwoTwentyはA220のうち、標準型のA220-100をベースとした機体で、床スペースは73平方メートル。VIP用リビングエリアを備え、最大18人の旅客が搭乗できる。航続距離は最大5650海里(1万500キロ)で、東京-ドバイ間やロンドン-ロサンゼルス間などをノンストップで飛行できる。飛行時間は12時間超となる。

 ローンチ発表と同時に、初受注も発表した。スイスのVIP向けチャーターサービス会社コムラックスから2機、匿名顧客から4機、計6機を受注。このうちコムラックスは、初号機を早ければ2022年12月に就航させる。

 エアバスはACJ TwoTwentyにより、「エクストラ・ラージ・ビズジェット」の新市場を開拓するとしている。

 A220は、カナダのボンバルディアが開発した小型旅客機「Cシリーズ」の新名称。Cシリーズの製造や販売を担う事業会社「CSALP」を、エアバスが2018年7月に買収したことで改めた。Cシリーズは、CS100(100-135席)と、中胴が3.7メートル長いCS300(130-160席)の2機種が開発され、CS100をA220-100、CS300をA220-300に改称した。

A220をベースとしたビジネスジェット「ACJ TwoTwenty」の機内(エアバス提供)

A220をベースとしたビジネスジェット「ACJ TwoTwenty」のリビング(エアバス提供)

A220をベースとしたビジネスジェット「ACJ TwoTwenty」の寝室(エアバス提供)

関連リンク
ACJ [1](Airbus)
Comlux [2]
Airbus [3]

ACJ
独空軍にACJ350納入 初のA350政府専用機仕様 [4](20年8月20日)
独政府、A350ビジネスジェット3機発注 20年に初号機 [5](19年5月21日)
スイスVIPチャーター社、ACJ320neo初号機受領 A320neoビジネスジェット [6](19年3月26日)
ACJ320neo、納入開始 ビジネスジェット版A320neo [7](19年1月17日)
エアバス、A330neoのビジネスジェット ACJ330neoローンチ [8](17年5月23日)
エアバス、A319neoのビジネスジェット受注 アジア顧客から [9](16年4月13日)

CシリーズからA220へ
A220、製造100機到達 エア・バルティックにA220-300 [10](19年12月2日)
A220ってどんな機体? 特集・エアバス機になったCシリーズ [11](18年7月11日)
エアバス、A220発表 Cシリーズを改称 [12](18年7月10日)
エアバス、Cシリーズ事業会社買収 ボンバルディアや州政府から [13](18年7月2日)
エアバス、Cシリーズ事業会社買収へ アラバマで製造も、ボンバルディアや州政府と合意 [14](18年6月8日)
エアバス、Cシリーズでボンバルディアと提携 事業会社に50%超出資 [15](17年10月17日)
「Cシリーズはニッチ」ボンバルディア、2強なき市場に挑戦 特集・CS100とCS300日本参入なるか [16](16年7月27日)