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タイ国際航空、破産申請 運航は継続

 タイ国際航空(THA/TG)は現地時間5月19日、同社が申請した破産法に基づく会社更生手続きについて、タイ政府が承認したと発表した。事実上の経営破綻で、今後は中央破産裁判所の管理下で再建を進める。運航は通常通り継続する。

事実上の経営破綻となったタイ国際航空=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 同社はLCC各社の台頭などにより業績不振が続き、2019年12月期まで3年連続で最終赤字を計上。中国から拡散した新型コロナウイルスの影響により全便が運休となるなど、コロナが追い打ちをかけた。今後は業務の効率化や改革を進め、コロナ収束後の全便再開を目指す。

 タイ国際航空は1959年8月に設立し、1960年5月1日に運航を開始した。日本就航は同年5月で、バンコク-羽田線を開設。現在は成田と羽田、関西、中部、札幌、仙台、福岡の7空港に乗り入れ、週80往復運航しているが、6月末まで日本路線を含む全便を運休している。

 新型コロナウイルスの影響により、経営破綻する航空会社が相次いでいる。4月21日にはヴァージン・オーストラリア(VOZ/VA)を傘下に持つヴァージン・オーストラリア・ホールディングスが、日本の民事再生手続に当たる「任意管理」に入った。5月10日には、コロンビアのアビアンカ航空(AVA/AV)を傘下に持つアビアンカ・ホールディングスが、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条の適用をニューヨークの連邦破産裁判所に申請した。

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