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武漢チャーター機、羽田2タミサテライト”貸切”で感染防ぐ 普段は国内線用

 中国国内で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、湖北省武漢から帰国を希望する日本人206人を乗せたチャーター機が1月28日午前、羽田空港国内線第2ターミナル北側のサテライト施設に到着した。サテライトは、連絡バスを使用しなければ第2ターミナル本館と往来できず、その他の空港利用者と帰国者の接触がないことから選ばれた。

*2便目が羽田出発。記事はこちら [1]

武漢からの帰国者受け入れに使用した羽田第2ターミナルのサテライト(資料写真)=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 今回のチャーター機は、全日本空輸(ANA/NH)のボーイング767-300ER型機の国内線仕様機(登録記号JA607A)を使用。ANAのパイロット2人と客室乗務員6人が乗務し、帰国者206人とともに武漢から羽田へ戻った。帰国者と乗員のほか、外務省職員2人と検疫関係者4人、ANA社員5人も同乗した。

 チャーター機は、28日午後8時13分に羽田をNH1951便として出発。武漢には現地時間午後11時37分(日本時間29日午前0時37分)に到着した。帰国者が乗った羽田行きNH1952便は、武漢を29日午前4時45分に出発し、午前8時45分に第2ターミナルのサテライトにある407番スポット(駐機場)へ到着した。サテライトは通常国内線が乗り入れているため、臨時で検疫や入国審査に対応できるようにした。

 29日に羽田のサテライトを使用したのはNH1952便のみで、武漢からの帰国者の受け入れ専用とした。第2ターミナル本館の利用者は連絡バスを使わないとサテライトに入館できないため、一般客と動線を分離することで感染を防いだ。

ANAの767-300(資料写真)=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 同便で使用した767は帰国者が降機後に消毒し、29日以降のチャーター運用に備える。このため、定期便などには投入していない。

 日本の航空会社で武漢への定期便を運航しているのは、全日本空輸(ANA/NH)と春秋航空日本(SJO/IJ)の2社でいずれも成田発着だが、1月24日以降運休している。

 厚生労働省によると、29日に到着した帰国者の様子などについては、午後7時をめどに会見を予定しているという。

武漢チャーターの運航実績
NH1951 羽田(28日20:13出発、20:33離陸)→武漢(28日23:29着陸、23:37到着)
NH1952 武漢(29日04:45出発、04:57離陸)→羽田(29日08:41着陸、08:45到着)

関連リンク
全日本空輸 [2]
羽田空港 [3]
厚生労働省 [4]
外務省 海外安全ホームページ [5]

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