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ジェットスター片岡社長、中部LCCターミナル高評価 二次交通で要望も

 ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)の片岡優社長は9月17日、中部空港で20日に供用を開始するLCC用第2ターミナル(T2)について、機能的だと述べ高く評価した。同社は20日の供用と同時に現ターミナルから移転する。17日は関係者向けにT2の内部を公開。片岡社長も見学に訪れた。

*20日に供用開始しました。記事はこちら [1]

20日に供用開始となる中部空港LCCターミナルを評価するジェットスター・ジャパンの片岡社長=19年9月17日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 片岡社長はT2について「目指している低コスト運航ができるターミナルだと実感した。機能的で利便性の高いもの作っていただいた」と述べ、運営する中部国際空港会社に対し謝意を示した。運航の利便性向上につながる要望を空港会社に出していたという片岡社長は「要望した内容は希望に近い形で反映できている」と語り、評価する姿勢を見せた。

 T2では自動手荷物預け機を、ジェットスター・ジャパンとして初めて導入する。搭乗手続きは、従来から導入しているQRコードを利用したモバイルチェックインが利用できる。片岡社長は「この2つを組み合わせることで利便性が向上する」とし、人の手を介さずに完結できるチェックイン時の手続きに自信を見せた。

 20日のT2供用に伴い、現在のターミナルは「第1ターミナル(T1)」に改称する。T2はT1から300メートルの空港島南側に建設。鉄道や高速船が発着するアクセスプラザからの距離は550メートルで、2018年10月にオープンしたボーイング787型機を展示する複合商業施設「Flight of Dreams(フライト・オブ・ドリームス)」内部を経由し、約7分で着く。バスやタクシーはT2に直接乗り入れ、駐車場も近くに新設したが、アクセスプラザやT1からの連絡バスはない。

20日に供用開始となる中部空港LCCターミナルで自動手荷物預け機をデモ披露する旅客役のスタッフ=19年9月17日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 片岡社長によると、現在のターミナルは「時間によっては混雑」しており、出発機の機側までと、到着機からターミナルまでをバスで案内することも多いという。T2では搭乗橋(PBB)を利用せず、エプロンルーフ内を徒歩で進みバスを利用しないことから、混雑緩和と定時運航率の向上を期待しているとした。

 ジェットスターの到着最終便は、福岡発GK588便で、午後10時に到着する。名鉄(名古屋鉄道、9048)が運行する中部国際空港駅発の空港特急「ミュースカイ」は、午後10時7分発の岐阜行きが最終電車となる。片岡社長は「(T2は)駅から少し離れる。最終便が到着してから終電までが時間がない」と述べ、空港会社に対し鉄道やバスなど二次交通の利便性向上を要望しているとした。

関連リンク
ジェットスター・ジャパン [2]
第2ターミナル [3](中部国際空港)

20日に供用開始
中部空港、LCCターミナル供用開始 初便は発着ともジェットスター [1](19年9月20日)

供用前に公開したT2
中部LCCターミナル、供用前に公開 20日開業、5社移転 [4](19年9月17日)

ジェットスター・ジャパン
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