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ANA、VRで客室乗務員の訓練 NEC開発、緊急事態を再現

 全日本空輸(ANA/NH)はこのほど、客室乗務員の訓練にVR(仮想現実)の導入を開始した。日本電気(NEC、6701)が開発したVRで、現実で再現困難な場面をVRで実現する「法人VRソリューション」を活用する。ANAによると、航空業界の訓練でCGを用いたVRの本格導入は、世界で初めてだという。

ギャレー(厨房設備)訓練でのVR導入イメージ(ANAとNECの訓練動画から)

 2018年度に採用した客室乗務員およそ800人を、VRを活用して訓練。現実で再現困難な火災や急減圧などの機内での緊急事態のほか、機内設備の安全確認作業をVRで再現する。

 ANAによると、VRの導入により反復実習が可能となり、業務手順の定着が高まるなどの効果が出始めているという。

 2019年4月からは、ヘッドセット型のVRデバイス「Lenovo Mirage Solo」も導入。前後左右の移動や屈(かが)む動作もVR空間に反映でき、客室全体の設備の安全確認作業など、より詳細な機内訓練が可能となる。

関連リンク
全日本空輸 [1]
法人VRソリューション [2](NEC)

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