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A350超長距離型が初飛行 シンガポール航空が18年後半就航へ

 エアバスは、超長距離型となるA350-900ULR(Ultra-Long Range)の初号機(試験用登録番号F-WZNY、MSN216)が初飛行したと現地時間4月23日に発表した。シンガポール航空(SIA/SQ)が7機発注しており、今年後半に就航する見通し。

初飛行するA350-900ULR=PHOTO: P. Pigeyre, master films/Airbus

シンガポール航空のA350-900=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 A350-900ULRは、A350-900の航続距離を伸ばした機体で、燃料システムを改良し、燃料タンクを追加。最大離陸重量(MTOW)は280トンに増加し、航続距離を最長9700海里(約1万7964キロ)または20時間に伸ばした。燃料タンクの容量は、A350-900より2万4000リットル多い16万5000リットルで、世界最長となるシンガポールからニューヨークまでの直行便を運航できる。

 シンガポール航空は、A350-900を67機発注しており、21機を受領済み。67機のうち7機がA350-900ULRで、2015年10月に発注してローンチカスタマーとなった。

 2004年から2013年まで、シンガポール航空はA340-500でシンガポールからロサンゼルスとニューヨークへの直行便を運航していた。

 シンガポール航空は、2016年3月にA350-900の初号機(登録番号9V-SMA)を受領し、同年5月に初便が就航。日本路線には、同年12月13日から羽田空港へ乗り入れている。座席数は3クラス253席で、ビジネスクラス42席、プレミアムエコノミークラス24席、エコノミークラス187席。ビジネスは中央部にオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)がなく、開放的な客室が広がる。

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シンガポール航空 [1]
Airbus [2]
エアバス・ジャパン [3]

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