- Aviation Wire - https://www.aviationwire.jp -

狭小空間生かしたギャレーと化粧室 写真特集・ANA A320neo初号機就航(2)

 全日本空輸(ANA/NH)は12月26日夜、エアバスA320neoの初号機(登録番号JA211A、MSN7401)を就航させた。国内の航空会社がA320neoを運航するのは初めて。1月中旬から中国路線など近距離国際線に投入予定で、12月内は国内線に不定期で投入を予定している。

*第1回(ビジネス・エコノミー編)はこちら [1]
*第3回(機体外観編)はこちら [2]

ANAのA320neo初号機後部向かって左側がギャレー、右側が2つのラバトリー=16年12月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田を出発するANAのA320neo初便となった関西行きNH95便=16年12月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 A320neoの「neo」は「ニュー・エンジン・オプション」の略で、小型機A320の発展型。新型エンジンと大型のウイングチップ「シャークレット」を取り付けたことで燃費を15%以上改善し、2020年までに20%へ引き上げる。航続距離は6280キロ、最大離陸重量は79トン、最大運用高度は1万2100メートル(3万9698フィート)となっている。

 座席数は2クラス146席で、ビジネス8席とエコノミー138席。1列あたりの座席配列は、ビジネスが2席-2席、エコノミーが3席-3席で、ビジネスは中長距離路線で使う大型機と同様、電動シートを採用。エコノミーは座面を低くすることで、小柄な人でも足つき性を良くした。エコノミーを含む全席に、最新型の機内エンターテインメントシステム(IFE)や電源コンセント、充電用USB端子を設け、大型機並みの装備を小型機にも展開した。

ANAのA320neo初号機のビジネスクラス(手前)とエコノミークラス=16年12月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 客室後部は進行方向左側(向かって右側)を2つのラバトリー(化粧室)、右側をギャレー(厨房設備)とし、従来の設備より狭い空間を活用できるようにした。エアバスが「スペース・フレックス」と名付けている客室レイアウトで、国内では11月に就航したANAのA321ceoに続く導入となった。

 これにより、ラバトリーは前方に1カ所、後方には3カ所の計4カ所が設けられた。

 本写真特集は3回で構成。第2回となる今回はコックピットとギャレー(厨房設備)、ラバトリー(化粧室)、第1回はビジネスクラスとエコノミークラス、最後の第3回は機体外観を中心に取り上げる。

初日の運航スケジュール
NH95 羽田(18:15定刻、18:22発)→関西(19:40定刻、19:42着)
NH98 関西(20:20定刻、20:26発)→羽田(21:35定刻、21:39着)

*写真は26枚(前方ギャレーとラバトリー→後方ギャレーとラバトリー→コックピット)
*第1回(ビジネス・エコノミー編)はこちら [1]
*第3回(機体外観編)はこちら [2]

ANAのA320neoのシート配置図(ANAのウェブサイトから)

機体前方

ANAのA320neo初号機のL1ドア付近=16年12月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ANAのA320neo初号機のL1ドア付近(左)と前方ラバトリー=16年12月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ANAのA320neo初号機のL1ドア付近(左)と前方ギャレー=16年12月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

機体後方

ANAのA320neo初号機のエコノミークラス最後部=16年12月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire