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ボンバルディアCS300、EASAの型式証明取得

 ボンバルディアが開発を進めている小型旅客機「Cシリーズ」の2機種目となるCS300が、EASA(欧州航空安全局)から型式証明を現地時間10月7日に取得した。年内にも、ラトビアのエア・バルティック(BTI/BT)へ量産初号機を引き渡す。

EASAの型式証明を取得したCS300=15年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 Cシリーズは座席数が110-125席のCS100と、130-160席のCS300で構成。2機種の部品は99%共通化しており、パイロットは同じライセンスで操縦できる。

 従来の同クラス機と比べて燃費を20%、運用コストを乗客1人あたり18%抑え、二酸化炭素(CO2)排出量は20%、窒素酸化物(NOx)排出量は50%削減できるとしている。静粛性の高さや窓の大きさ、シートの幅の広さ、客室内の手荷物収納棚(オーバーヘッドビン)が大型であるなどの特長がある。

 CS300は2015年2月27日に初飛行し、今年7月11日にはカナダ運輸省から型式証明を取得した。エンジンは、米プラット・アンド・ホイットニー(PW)社製GTF(ギヤード・ターボファン)エンジン「PurePower PW1500G」を搭載。PWのGTFエンジンは、三菱航空機が開発中の「MRJ」や、エンブラエルの「E2シリーズ」も採用している。

 CS300のローンチカスタマーであるエア・バルティックは、20機確定発注済み。引き渡しは2016年10-12月期を予定している。

 一方のCS100は、2015年12月18日にカナダ運輸省の型式証明を取得後、今年6月17日にEASAとFAA(米国連邦航空局)から型式証明を同時取得。初号機(登録番号HB-JBA)は、7月にスイス インターナショナルエアラインズ(SWR/LX)へ引き渡した。9月までに2機納入済みで、3機目は10月に引き渡す見通し。

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