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成田空港、すべてのトイレ洋式に 音声・手すりでUD化

 成田国際空港会社(NAA)は2020年をめどに、空港内のトイレをすべてリニューアルする。音声案内や手すりを設置し、誰にでも使い勝手がいい「ユニバーサルデザイン(UD)」化に取り組む。

大きな手荷物を持ち込める男性トイレ(イメージ、NAA提供)

個室内すべてに導入するL型手すり=15年4月 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 対象となるのはNAAが管轄する旅客用トイレ148カ所で、第1ターミナルが69カ所、第2ターミナルが66カ所、第3ターミナルが13カ所。2016年冬をめどに第2ターミナルから着手する。工期はターミナルにより異なる。

 トイレの場所や男女別の区別を音声で知らせる「音声案内装置」や、室内で発生した緊急事態を光で知らせる「フラッシュライト」、個室内には体を支えるための「L型手すり」を設置し、UD化を進める。

 また、第1と第2のすべての便器に温水洗浄便座を導入し、和式便器を洋式に切り替える。第3ではこれらをすでに導入しているため、UD化のみを実施する。

 利用客の多いトイレについては、大きな手荷物を持ち込むことができるブースや、利便性を高めたパウダースペースを設けた「デザイントイレ」にリニューアルする。対象となるのは第2は5カ所、第1は精査中。

 第2は2018年9月をめどにリニューアルを完了する。第1と第3は2017年冬から着手し、2020年3月に終える。NAAはトイレのリニューアルに50億円を投資する。

 NAAは2015年4月、第2ターミナルとサテライトを結ぶ連絡通路内に、乗り継ぎ客などを対象としたくつろぎスペース「NARITA SKY LOUNGE 和(わ)」を新設。TOTO(5332)と協力し、日本のトイレの良さを体感してもらうコーナー「GALLERY TOTO」を設置している。

パウダースペースを設ける女性トイレ(イメージ、NAA提供)

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成田国際空港 [1]

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