中部空港(セントレア)を運営する中部国際空港会社は3月31日、ボーイングから寄贈された787型機の初号機について、2017年度下期を目途に屋内展示すると発表した。米国の雰囲気を演出する商業施設を併設するほか、若年層に航空の魅力を伝える施設も設け、航空産業を担う次世代の人材育成にもつなげる。
セントレアへ寄贈された機体は、787-8型機の飛行試験初号機(ZA001、登録番号N787BA)。最初に製造された記念すべき787で、2015年6月22日にシアトルから到着し、7月7日に贈呈式が開かれた。
787は機体の構造部位のうち、主翼など35%を日本企業が中部地域で製造。セントレアからは、747-400を改造した大型輸送機「ドリームリフター」で、主翼や胴体など大型部位を輸送しており、787と密接な関係があることから寄贈が決まった。
建設予定地は、空港南側の立体駐車場付近。ZA001の大きさは全長56.7メートル、全幅60.2メートル、高さ16.9メートルあり、機体全体が入る屋内展示スペースを整備し、若者や子供たちが飛行機や航空産業に興味を持つよう、体験型を含めた教育的なコンテンツも設けることを検討する。
展示施設には、787が製造されるシアトルなどをイメージした商業エリアも併設。飲食店のほか、ボーイングのグッズを販売する物販店など