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ハワイアン航空、羽田-ホノルル搭乗率90%超 日米交渉に期待感

 ハワイアン航空(HAL/HA)は12月8日、就航5年周年を迎えた羽田-ホノルル線の平均搭乗率が、90%を超えていることを明らかにした。

 羽田空港の再国際化直後の2010年11月、ハワイアン航空は米国の航空会社として初めて就航。羽田-ホノルル線を開設した。同社によると、これまでに80万人以上が利用したという。

ハワイアン航空のパナジオトゥリアス上席副社長(手前)と宍戸隆哉日本支社長(右から2人目)、客室乗務員=12月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 現在羽田と関西空港、札幌の3空港に就航しており、2016年7月23日からは成田へ就航。1日1往復で、機材は羽田・関空便と同じエアバスA330-200型機(294席:ビジネス18席、プレミアムエコノミー40席、エコノミー236席)で運航する。

 来日したテオ・パナジオトゥリアス上席副社長は、「羽田は東京や横浜の利用者に便利だが、成田は千葉や埼玉などに近く、2空港で首都圏全体をカバーできる」と、羽田を補完する路線だと説明。利用者層は「われわれはレジャー用航空会社。羽田と同じく、新婚旅行や家族・カップル・友人との旅行の需要を想定している」と語った。

 また、「売上高の25%を占める国際線事業のうち、日本市場はもっとも割合が大きい」と、日本路線の重要性を強調した。

ハワイアン航空がA330に導入するビジネスクラスの新フルフラットシート(同社提供)

 現在ハワイアン航空は、日本路線にも投入しているA330-200を22機保有。年内に23機目を受領する。2016年4-6月期(第2四半期)には、ビジネスクラスにフルフラットの新シートを導入した改修初号機を就航させる予定で、日本路線にも順次投入していく。23号機は既存機と同じ仕様で就航し、現在運航中の機材から改修していく(関連記事 [1])。

 同時にプレミアムエコノミークラス「エクストラ・コンフォート」を、現在の40席から68席に増席。A330-200の新座席レイアウトは、ビジネス18席、プレミアムエコノミー68席、エコノミー192席の計278席となる。

 プレミアムエコノミーのシートピッチは36インチ(約91.5センチ)で、エコノミーより31インチ(約79センチ)よりも足もとが広い。出国ゲートでの優先搭乗サービスや、映画やテレビ番組など無料のオンデマンド・エンターテインメント・サービス、電子機器の充電用コンセントなどを提供する。アップグレード料金は、片道125ドル(1万4000円)。

 パナジオトゥリアス上席副社長は、成田就航が7月となる理由について、「機材繰りが理由。出来るだけ早く就航したいが、機材が不足している」と語った。

 また、羽田空港の昼間時間帯便について合意に至らなかった、日米航空当局による二国間交渉について、交渉に同席したパナジオトゥリアス上席副社長は、「具体的な成果はなかったが、両国間政府で建設的に協調して協議が進んでいる」と、期待感を示した。

*パナジオトゥリアス上席副社長のインタビューはこちら [2]

関連リンク
ハワイアン航空 [3]

パナジオトゥリアス上席副社長インタビュー
ハワイ旅行「日本が突出」ハワイアン航空上級副社長インタビュー [2](15年12月15日)

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