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ANA、伊丹空港に最上級ラウンジ ダイヤ会員向け、焼きたてワッフルも

 全日本空輸(ANA/NH)は11月5日から、伊丹空港の国内線ラウンジ2階を同社マイレージサービスの最上級会員向け「ANAスイートラウンジ」として、リニューアルオープンする。ワインやビールのほか、パンやスープなど軽食も用意する。

ANAが伊丹空港に開設するスイートラウンジの受付=11月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ワッフルとお酒に合うパン

 スイートラウンジは、マイレージサービスの最上位「ダイヤモンド」会員か、累計搭乗マイル数が200万マイル以上の乗客などが利用できる。国内線では、羽田空港と那覇空港に続く3番目の開設。ANAによると、伊丹空港への設置を求める利用者の声が多かったという。

 場所は南ターミナル2階で、席数は106席。3階は条件を満たした一般会員向け「ANAラウンジ」として、従来通り利用できる。

 スイートラウンジはリラクゼーションコーナーを設けるとともに、座席配置やシートにゆとりを持たせた。従来から設置してあるテーブル席では、パソコンを使って仕事ができる。一部を除き、ラウンジ内のシートには電源コンセントを設けた。

 用意する軽食は、月替わりのパンやスープに加えて、日本に初めてベルギーワッフルを紹介したマネケンの一番人気「プレーンワッフル」を用意。空港内の店舗で焼いたものを提供する。このため、ワッフルの提供は午前11時ごろから夕方までで、なくなり次第終了となる。

 パンは朝食時間帯と夕方以降で異なるものを用意。特に夕方はお酒にも合うフォカッチャやオリーブオイルを使ったパンを揃え、ゆったり過ごしてもらえるようにしたという。

 酒類はワインとビール、ウイスキー、焼酎を揃えた。ビールはサッポロビールの「エビスビール」とサントリーの「プレミアムモルツ」で、ワインはANAの国際線ラウンジと同じ銘柄を置く。ワインと焼酎は半年に一度、羽田のスイートラウンジと同時に銘柄を変える。コーヒーや紅茶も、一般会員向けラウンジよりも質の高いものを揃えた。

 また、伊丹に勤務するANAの空港旅客係員の選抜メンバー9人が、コンシェルジュとして交代で常駐。運航状況や乗り継ぎなど、乗客が搭乗前に確認したいことを調べるなど、出発時の空港内サービスに特別感を持たせる。

 ANAの国内線ラウンジ滞在時間は50分から1時間程度で、国際線と比べると20-30分程度短いという。

ANAがスイートラウンジで提供するプレーンワッフル(左)とパン。パンは中段と下段左側が朝、右側が夕方に提供するもので、夕方はお酒に合うものを揃える=11月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

札幌・福岡も

 ANAは9月30日からダイヤモンド会員向けサービス強化として、空席待ちの優先順位を最も高い「種別S」に改定。ダイヤモンド会員のみ、最初にサービスを受けられるようにする。ANA便を一番利用しているダイヤモンド会員を優遇することで、差別化を進める。

 2カ所目のスイートラウンジとなる那覇空港は、2014年12月15日新設。今後は要望の多い新千歳空港や福岡空港にも設ける。ターミナルビルの改装などに合わせて開設し、幹線空港のダイヤモンド会員向けサービスを強化する。

 伊丹のラウンジ改修は9月から準備が本格化。10月に夜間を中心に作業を実施した。改修期間中も、昼間は一般会員向けラウンジとして運用した。

 競合の日本航空(JAL/JL、9201)も、国内線ラウンジの刷新を進めており、新千歳空港には、2016年夏に国内線最上級ラウンジ「ダイヤモンド・プレミアラウンジ」を、羽田空港に次ぐ2カ所目として新設する。

*写真は16枚(ラウンジ内観→リラクゼーションコーナー→ドリンクと軽食)

ゆったりとした座席配置を採用した伊丹空港のANAスイートラウンジ=11月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire