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LCCだけどおしゃれな「レッド・ベース」 エアアジア・ジャパンの中部空港オフィス

 中部空港(セントレア)を拠点に、2016年春の再就航を目指すエアアジア・ジャパン。7月21日には、国土交通省航空局(JCAB)に対して航空運送事業の許可(AOC)を申請し、就航準備が本格化した。

 これまでは都内のオフィスを中心に準備を進めてきたが、7月以降は中部空港のオフィスで業務にあたる社員が増え、人材採用の動きも活発になってきた。

 エアアジア・ジャパンの拠点は、どんなオフィスなのだろうか。中部空港の貨物エリアにあるオフィスを訪ねた。

壁に”EAT TO LIVE LIVE TO EAT”とメッセージが書かれたエアアジア・ジャパンのオフィス「レッド・ベース」の社員用食事スペース=15年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 エアアジア・ジャパンは、マレーシアのエアアジア本体や楽天(4755)などが出資し、2014年7月に日本市場への再参入を表明。機材はエアバスA320型機(180席)が当初2機で、国内線と国際線に同時再参入する。

 中部空港のオフィス名は「レッド・ベース」。2012年8月就航の旧エアアジア・ジャパンでも、オフィスの名称はレッド・ベースだった。広さは約1600平米、オープンは3月1日で、4月に入ると社員が都内のオフィスから移り始めた。

 7月以降は空港旅客係員(グランドスタッフ)や、顧客サポート部門の立ち上げ担当の採用を開始。8月22日には、マレーシア採用となるエアアジアX(XAX/D7)の客室乗務員向け説明会を関西空港エリアで開く予定で、こうしたエアアジア・グループの日本での採用活動も、レッド・ベースを中心に行っていく(エアアジア・ジャパンのFacebookページ [1]に詳細を8月17日掲載予定)。

 現在エアアジア・ジャパンには約90人が在籍しており、60人程度がレッド・ベースに拠点を移している。ワンフロアに集約されたオフィス内は、仕切りを設けず部門間のコミュニケーションを取りやすくした。また、壁に「EAT TO LIVE LIVE TO EAT」とメッセージが書かれた食事スペースや、40人程度が座れる大きめの会議室なども備えている。

 食事スペースは木材を多用した落ち着いたデザインで、さまざま形のソファやイスが並んでいる。この食事スペースだけではなく、オフィス全体が低コストをビジネスモデルの根幹とするLCCのオフィスの割には、おしゃれで落ち着いた印象だ。これは社員に良い環境を提供することで、良い仕事、良いサービスをしてもらおうという、エアアジア・グループのトニー・フェルナンデスCEO(最高経営責任者)の意向が反映されている。

 来客スペースには、「ホノルル」や「ロンドン」、「ラスベガス」といった都市名を社員が名付けた来客用会議室が7部屋ある。会議室はいずれもガラスを多用して明るく仕上げられ、広く感じられるように作られている。

 中部空港内ではレッド・ベースのほかに、整備関連部品庫と機材庫を借りており、2016年の就航までには、220人程度の規模に拡充する。エアアジア・ジャパンでは、中部空港を中心に愛知県に密着した形でビジネスを進め、地元から愛される会社を目指すという。

*写真は17枚。

エアアジア・ジャパンが中部空港に構えるオフィス「レッド・ベース」=15年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

来客スペースの入口も赤と白のコーポレートカラーが配されている=15年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire