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世界の日本人CAが受けた訓練あれこれ 連載・CREW WORLDのアテンションプリーズ!!(9)

 Aviation Wireをご覧の皆さま、こんにちは! 客室乗務員(CA)経験者専用の情報共有サイト「CREW WORLD [1]」です。

海外の航空会社では日系と異なる訓練も=14年7月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 1月からスタートした当連載。前回は、「笑顔は禁物?ベールに包まれたCAの訓練とは」と題し、CAの新人訓練を取り上げました(関連記事 [2])。

 新人訓練を無事終えると、CAたちは待ちに待った乗務を開始します。しかし、訓練は終わりではありません。CAは乗務を開始してからも、年に1回必ず「定期救難訓練」を受けます。筆記試験とモックアップ(機内訓練室)での実技試験は、保安業務を中心としたもので、パスできなければ即刻乗務停止となってしまう厳しい訓練です。

 また、CAは機種やクラスごとに乗務資格を持っているため、新しい機種やビジネスクラス、ファーストクラスに乗務する前にも訓練を必ず受けます。常に訓練と隣り合わせの仕事といっても、過言ではないかもしれませんね。

 今回は日本人CAが世界の航空会社で実際に体験した、特色ある訓練を紹介します。

「中東の翼」の訓練とは?

 「中東の翼」と呼ばれ、年々勢いを増す中東系航空会社。就航路線もどんどん拡大している中で、ある中東系航空会社では、年に数回機内での出産があるそうです。そのような場合に備え、CAの訓練では人形を使い出産の一連の流れを学びます。他のアジア系航空会社でも、人形を使った訓練はないものの、座学で学ぶという航空会社もありました。

 また、星の位置から方角がわかるように簡単な天文学を学んだり、砂漠で