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なぜタイ航空局は安全性を問題視されたのか 旺盛な訪日需要に影響も

 Aviation Wireが3月13日にスクープした、国連の専門機関ICAO(国際民間航空機関)によるタイ航空局に対する「重大な安全上の懸念(SSC)」の指摘問題。その後、ICAOはタイ当局にSSCを指摘した。

3月に成田と関空へチャーター便を運航したタイのLCCノックスクート。タイ当局への安全性指摘のあおりを受け、定期便就航は延期に=15年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 この影響を受け、タイの航空会社は現在就航している定期便やチャーター便については運航を継続出来るものの、日本をはじめとするICAO加盟国への新規就航や、増便などのスケジュール変更、機材変更などが出来ない状況になった。

 フルサービス航空会社やLCC(低コスト航空会社)といったビジネスモデルによる差異はなく、タイの航空会社であれば等しく適用されるものだ。

 同様の事例では、ICAOは2009年にフィリピンの航空当局に対してSSCを指摘。2013年にSSC指定を解除した。この時も、日本路線の新設などに影響が出ている。

 はたして、今回の影響はいつまで続くのだろうか。

─ 記事の概要 ─
問題視された安全審査体制
訪日旅客数に影響も

問題視された安全審査体制

 ICAOが問題視しているのは、タイ当局の安全審査体制だ。航空会社が新路線の開設などを当局に申請した際、