エアライン, 空港, 解説・コラム — 2015年3月28日 21:30 JST

スカイマーク、石垣から最終便 1年8カ月で運休

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 民事再生手続き中のスカイマーク(SKY/BC)は3月28日、那覇-石垣線などの運航を終えた。経営再建後の再開を目指して運休とするが、事実上の撤退となる。

石垣発最終便となった那覇行きBC566便を見送るスカイマークの社員=3月28日18時18分 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 29日から運休する路線は、那覇-石垣線、宮古線、仙台-福岡線、札幌線、札幌−那覇線(季節定期便)の5路線。1月28日の経営破綻後、2月1日からは石垣線と宮古線をそれぞれ1日3往復から2往復に、福岡線が1日2往復から1.8往復(水曜のみ運休)に減便していた。29日からは、石垣と宮古を発着する全便が運休となり、仙台発着便は1日2往復の神戸線のみとなる。

 仙台-福岡線と札幌線は2013年4月20日に開設し、那覇-宮古線は同年6月1日に再開。那覇-石垣線は同年7月10日に就航した。2月のロードファクター(座席利用率)は、仙台発着の福岡線が43.5%(前年同月比4.4ポイント低下)、札幌線は46.0%(10.8ポイント上昇)、那覇発着の宮古線が44.2%(17.9ポイント低下)、石垣線が49.3%(5.3ポイント上昇)と、50%を下回っていた。

 石垣路線は2013年7月の就航当初は、石垣線を1日4往復、成田線と神戸線を1日1往復ずつでスタートした。しかし、利用低迷により2014年3月30日からの夏ダイヤで直行便を再編。成田線と神戸線は運休し、那覇線のみとなっていた。

 那覇-石垣線の最終日は、石垣行きBC567便(ボーイング737-800型機、登録番号JA737Z)が那覇を午後4時32分(定刻午後4時25分)に出発し、午後5時35分(同午後5時30分)に到着。最終便となった折り返しの那覇行きBC566便は、石垣を午後6時12分(同午後6時10分)に出発して午後7時7分(同7時5分)に着き、約1年8カ月の運航に幕を下ろした。

 石垣空港では、同空港に勤めるSKYの社員が総出で最終便を見送った。同社の石垣空港事務所によると、石垣勤務の社員は他空港へ異動するという。空港内では、SKYの撤退を惜しむ声が聞かれた。

 再編を進めるSKYの路線数は、夏ダイヤが始まる29日からは19路線となる。

*写真特集はこちら

スカイマークの石垣空港事務所のスタッフが用意した手書きのポスター=3月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

石垣空港を離陸する那覇行き最終BC566便を見送るスカイマークの社員=3月28日18時22分 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

石垣空港を離陸する那覇行き最終BC566便=3月28日18時22分 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

3月29日から8月31日までの運航路線
羽田発着
・羽田-札幌
・羽田-神戸
・羽田-福岡
・羽田-鹿児島
・羽田-那覇

茨城発着
・茨城-札幌
・茨城-福岡

中部発着
・中部-札幌
・中部-那覇

神戸発着
・神戸-札幌
・神戸-仙台
・神戸-茨城
・神戸-米子
・神戸-長崎
・神戸-鹿児島
・神戸-那覇

米子発着
・米子-那覇

福岡発着
・福岡-札幌
・福岡-那覇

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