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スカイマーク、14年4-12月期の純損失136億円 通期予想「作成不能」

 民事再生手続き中のスカイマーク(SKY/BC、9204)が、2月12日に発表した2014年4-12月期(15年3月期第3四半期)単体決算は、純損益が136億1700円の赤字(前年同期は2億3000万円の黒字)になった。売上高は643億2200万円(同1.4%減)、営業損益が112億9000万円の赤字(同1億8100万円の赤字)、経常損益が104億300万円の赤字(同19億1600万円の黒字)となった。2015年3月期通期の業績予想については、「作成不能のため開示しない」とした。

─ 記事の概要 ─
円安やA330運航で収益悪化
運航に支障なし
西久保前社長、HISも株売却

円安やA330運航で収益悪化

14年4-12月期の純損失が136億円だったスカイマーク=15年2月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 業績悪化要因について、同社は他の国内航空会社との競争激化、エアバスA330-300型機運航による収益悪化、想定していた1ドル100円から106円を大幅に超える円安進行を挙げた。対策として、不採算路線からの撤退や、空席連動型の新割引運賃導入など運賃施策の見直し、販売座席管理システムの改良、余剰機材の早期リース返還などを講じたが、財政状態の悪化の歯止めにはならなかった。

 同社は他社との競争激化について、「大手とLCC(低コスト航空会社)との間に位置しており、どちらか一方ではない」と述べた。

 総資産は前年同期比45億8600万円(5.8%)減の741億8500万円。航空機材の増加に伴い長期預け金が増加したほか、資産売却により航空機材や機械装置、車両が減少した。12月末の現預金は、前年同期比で63億3500万円(89.7%)減の7億3000万円となった。

運航に支障なし

 同社は1月6日、給与などの原資として、西久保愼一前社長から7億円を年利0.96%、返済期限1月30日で借り入れた。この7億円については、1月28日に民事再生法の申請を決議した際に債権化しており、現時点では返済していない。

再生支援基本契約を締結した(左から)スカイマークの有森正和社長、井手隆司会長、インテグラルの佐山展生代表、山本礼二郎代表=2月5日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 Aviation Wireが入手した再生手続開始申立書によると、SKYの債権総額(一般債権者)は