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全日空JA610A事故、着陸時に設計加重以上の衝撃か 運輸安全委員会調査

 成田空港で6月20日に全日本空輸(ANA)の北京発成田行きNH956便が着陸する際、ハードランディングとなり主翼前方付近の胴体部外板が変形した事故で、運輸安全委員会(JTSB)は6月27日、調査の進捗状況を発表した。通常の着陸時は1.3から1.4G程度の上下方向の加速度が、当該機では1.6から1.8Gを記録していたことがフライトレコーダー(DFDR)の記録でわかった。

JTSBが発表した全日空JA610Aのフライトレコーダーの記録(JTSBの資料から)

 JTSBの後藤昇弘委員長は、現時点ではDFDRの詳細な解析は始まっていないと前置きした上で、「座屈(ざくつ)らしきものが生じたということは、設計加重以上のものがかかっていたと考えられる」と、着陸時の強い衝撃で機体上部にしわや亀裂が生じた可能性を指摘した。

着陸時の衝撃でしわが生じた機体上部(ANA提供)

 当該機のボーイング767-300型機(登録番号JA610A)には、