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ビザ免除から1年、ASEAN発の訪日どう変化?

 外務省がASEAN(東南アジア諸国連合)諸国にビザ(査証)を段階的に免除や数次ビザ(マルチプルビザ)に切り替えてから、7月1日で1周年を迎える。ASEAN諸国からの訪日客数には、どのような変化が見られるのか。

 調査対象はASEAN10カ国のうち、観光庁や日本政府観光局(JNTO)が「重点市場」と定めるインドネシアとシンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアの6カ国。訪日客数はJNTOのデータを参照した。

大きく伸びた訪日数

表1 ビザの種類と適用開始日(Aviation Wire作成)

 外務省がインドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアに対し、ビザの免除やマルチに切り替えたのは2013年7月1日(表1)。その後、11月18日にカンボジアとラオス、2014年1月15日にはミャンマーがマルチに切り替わった。マルチプルビザとは、有効期限内に何度でも出入国できる査証。

 2014年5月の訪日者数を見ると、すべての地域で前年を上回った。タイが前年比54.7%増の6万2300人、シンガポールが12.0%増の1万8300人、マレーシアが50.5%増の2万2600人、インドネシアが48.8%増の1万4800人、フィリピンが71.5%増の1万9300人、ベトナムが42.9%増の7900人となり、昨年7月以降にビザが緩和された国々の伸び率が目立つ(表2)。

 1月から5月の総数について昨年と今年で比較すると、タイが