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ボーイング、777Xの生産分担「数カ月後に発表」

 ボーイング・ジャパンのジョージ・L・マフェオ社長は5月14日、777型機の後継機「777X」について、日本国内での生産分担を数カ月後に発表できる見通しだと明らかにした。

777Xの生産分担について言及するボーイング・ジャパンのマフェオ社長=5月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 現行の777は、後部と尾部胴体、乗降扉を三菱重工業(7011)が、前部と中部胴体パネル、主脚格納部、貨物扉を川崎重工業(7012)が、中央翼を富士重工業(7270)が製造を担当している。

 777Xの分担について、マフェオ社長は「日本企業がどのくらいの割合で担当するかは現在交渉中。数カ月後には発表できるだろう」と述べた。

 また、787の長胴型787-9の進捗にも言及。ローンチカスタマーであるニュージーランド航空(ANZ/NZ)への初号機引き渡し時期について、6月になるとの見通しを示した。ANZに次いで受領予定の全日本空輸(ANA/NH)へは、今夏に引き渡す見込み。

 ANAは、787-9の国内線仕様機2機を夏ごろに就航予定で、2015年3月末までに国際線仕様機を1機受領。投入路線を順次拡大していく。

 787-9は全長が6メートル長くなり、航続距離を300海里(555キロメール)延長しながらも、消費燃料を同クラス機よりも20%削減できる。3クラス仕様のメーカー標準座席数は、787-8の242席に対して約40席増加し、280席程度となる。

 量産初号機となったANZの機体は、4月5日にロールアウト。米国エバレットで世界初公開された(関連記事 [1])。日本の航空会社では、ANAを傘下に持つANAホールディングス(9202)が30機、日本航空(JAL/JL、9201)が20機発注している。4月末時点での787の受注は787-8が486機、787-9が413機、787-10が132機で、計1031機。

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