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「ちゃんと収益が出るものを」JAL植木社長に聞く、再生後の事業戦略

 羽田空港の国際線発着枠が増枠し、欧州便が昼間時間帯に就航するなど、今春から日本の空は新しい時代を迎えた。

 この発着枠の配分については、日本航空(JAL、9201)とANAホールディングス(9202)が激しい争奪戦を繰り広げたことは記憶に新しい。結果として、国土交通省はこれまでの均等配分ではなく、ANAに11枠、JALに5枠と大幅な傾斜配分とした。

 配分を決めた国交省に対し、JALは是正を要求。羽田で昼間時間帯の国際線の新規開設が難しくなったことから、羽田-ホーチミン線を深夜早朝枠で3月30日に開設している。

 経営破たん前は政府や与党と深い蜜月関係にあり、こうした事態は考えられなかった。監督官庁である国交省から、さらなる規制を受ける可能性がある中、それでも自社の主張を訴えるJAL。2010年1月の破たんにより、同社は大きく変わった。

 2012年2月から同社を率いる植木義晴社長に、今後のJALが目指す姿を聞いた。

「新しい路線も貨物も良いけど、ちゃんと収益が出るものを持ってきなさい、と言っています」と語るJALの植木社長=14年4月 PHOTO: Yuriko NAKAO/Aviation Wire

 今回のインタビューは、植木社長が目指す「世界一選ばれ、愛される航空会社」の姿や経営方針、求める人物像などを、記者が日経ビジネスオンラインで毎週水曜日に連載している「天空万華鏡」に「JAL・植木社長が目指す「世界一」の姿とは [1]」としてまとめ、当紙には今後の機材計画やロードファクター(座席利用率)、貨物事業について掲載した。併せてご覧いただきたい。

絶対的な自信あれば超大型機も

──世界の競合はエアバスA350-1000よりも大型のA380やボーイング777-9X、747-8といった機材を導入しています。こうした超大型機を導入する可能性は。