日本航空(JAL/JL、9201)と豊田自動織機は10月30日、羽田空港で完全無人運転の「自動運転レベル4」の運用範囲拡大に向けた検証を11月から始めると発表した。豊田自動織機製の自動運転トーイングトラクター(けん引車)を使い、トンネル区間を含む新たな走行ルートでの運用を検証する。

JALと豊田自動織機が羽田空港で検証する自動運転トーイングトラクター(両社提供)
新たなルートは、現在のルートと比べて走行の難易度が高く、走行環境や運用条件も大きく異なるという。こうした条件下で、レベル4による搬送業務に必要な課題を調べるほか、国土交通省航空局(JCAB)が新たに整備する共通インフラとの連携を検証する。レベル4は、特定の条件下でシステムがすべての運転操作を担う完全無人運転を指す。
JALは2025年12月15日に、羽田と成田の2空港で自動運転レベル4のトーイングトラクターを実用化した。羽田ではAiRO製の車両を採用し、東西の貨物地区にある貨物上屋間で貨物コンテナの搬送を開始した(関連記事 [1])。
豊田自動織機は全日本空輸(ANA/NH)と羽田で自動運転レベル4の試験運用に取り組んできた。2025年12月にはANAも同社製のトーイングトラクターを使い、羽田でレベル4の貨物搬送を実用化している。今回の検証では、こうした羽田での実績を生かす。
JALと豊田自動織機は、検証を通じてグランドハンドリング(グラハン、地上作業)の効率化や省人化、電動車両の活用による環境負荷の低減を目指す。羽田で自動運転トーイングトラクターの適用範囲を広げ、将来的には全国の空港への展開も視野に入れる。
JAL・ANAの自動運転
・ANAとJAL、羽田で無人貨物搬送「レベル4」実用化 宮澤航空局長「国家プロジェクト」 [1](25年12月16日)
・ANAと豊田自動織機、国内空港初のトラクター無人運転 羽田で試験運用、25年実用化へ [4](24年7月16日)
・JAL、自動運転トーイングトラクター導入 国内初、成田空港で [5](21年3月2日)
羽田の自動運転
・NEC、羽田制限区域のレベル4自動運転設備受注 25年12月開始へ [6](24年8月23日)