国土交通省航空局(JCAB)は、全日本空輸(ANA/NH)や日本航空(JAL/JL、9201)、LCC 3社など、特定本邦航空運送事業者10社に関する「航空輸送サービスに係る情報公開」の2026年1-3月期分を公表した。各社平均の定時出発・定時到着ともに90%超えは1社のみだった。

26年1-3月期の定時出発・到着率で唯一の90%超えとなったスターフライヤー=26年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
10社のうち定時出発率が最も高かったのはスターフライヤー(SFJ/7G、9206)、定時到着率もスターフライヤーとなった。最下位は定時出発・定時到着ともにスプリング・ジャパン(旧春秋航空日本、SJO/IJ)で、出発を基準とする「遅延率」もスプリング・ジャパンが最も高かった。
10社全体の遅延率は1.51ポイント改善し17.15%、欠航率は0.41ポイント悪化し1.77%だった。遅延の主因は10社すべて「機材繰り」で、欠航は「天候」が目立った。
JCABの情報公開は「定時出発率」「定時到着率」「遅延率」「欠航率」などを調査。定時到着率は2024年度から調査を始め、より利用者の利便性に直結する到着を調査対象としている。
—記事の概要—
・定時出発率
・定時到着率
・遅延率
・欠航率
・航空会社ごとの定時出発・到着率、遅延率、欠航率
・旅客数上位5路線
・利用率上位5路線
・利用率下位5路線
定時出発率
定時出発率は、スターフライヤーが94.90%で1位を獲得。2位はスカイマーク(SKY/BC、9204)で88.33%、3位はソラシドエア(SNJ/6J)で87.87%だった。
値がもっとも低かったのは、スプリング・ジャパンの67.95%。2位はジェットスター・ジャパン(JJP/GK)の74.13%、3位はエア・ドゥ(ADO/HD)の76.62%が続いた。
定時到着率
2024年度から調査対象となった定時到着率は、スターフライヤーが93.84%で1位を獲得。2位はソラシドエアで89.35%、3位は日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)で86.74%だった。
値がもっとも低かったのは、スプリング・ジャパンの69.73%。2位はエア・ドゥの74.74%、3位はANAの79.45%が続いた。
遅延率
出発予定時刻よりも15分を超えて出発した「遅延率」は、スプリング・ジャパンが32.17%でワースト1位。遅延理由の1位は「機材繰り」が最も高かった。以下、ジェットスター・ジャパンが26.00%、エア・ドゥが23.14%と続いた。遅延率が最も低かったのはスターフライヤーで、5.10%だった。
遅延理由の1位は、10社すべてが「機材繰り」だった。

航空輸送サービスに係る情報公開26年1-3月期の遅延率(国交省の資料から)
欠航率
欠航率は、JALの2.32%がワースト1位。欠航理由は「天候」が最も高かった。以下、エア・ドゥとANAがそれぞれ2.00%で続いた。スプリング・ジャパンは10社中唯一、欠航便がなかった。
欠航理由の1位は、スターフライヤーが「機材故障」と「機材繰り」が同率、ソラシドが「その他」、JTAが「機材繰り」で、欠航がなかったスプリング・ジャパンを除く残り6社が「天候」だった。

航空輸送サービスに係る情報公開26年1-3月期の欠航率(国交省の資料から)
以下は航空会社ごとの定時出発・到着率と遅延率、欠航率。
航空会社ごとの定時出発・到着率、遅延率、欠航率
航空会社 定時出発率 定時到着率 遅延率 欠航率 ・ANA 82.25 (81.56) 79.45 (75.03) 17.71 (18.28) 2.00 (1.59) ・JAL 81.43 (79.36) 79.53 (74.73) 18.50 (20.44) 2.32 (1.76) ・JTA 86.01 (82.54) 86.74 (81.68) 13.94 (17.35) 0.46 (1.32) ・SKY 88.33 (90.63) 85.59 (86.56) 11.65 (9.25) 0.61 (0.22) ・ADO 76.62 (78.30) 74.74 (75.63) 23.14 (21.30) 2.00 (1.19) ・SNJ 87.87 (83.20) 89.35 (82.85) 12.08 (16.61) 0.53 (0.59) ・SFJ 94.90 (92.39) 93.84 (89.72) 5.10 (7.49) 0.04 (0.64) ・APJ 85.15 (80.37) 85.66 (78.78) 14.77 (19.55) 0.76 (0.35) ・JJP 74.13 (68.56) 81.02 (68.92) 26.00 (30.87) 1.96 (0.74) ・SJO 67.95 (48.72) 69.73 (52.50) 32.17 (51.36) 0.00 (0.54)
*括弧内は前年同期の値
*航空会社ごとの合計値は別の資料によるもので上記表の合計値とは小数点以下が一致しない社がある
また、輸送実績は平均搭乗区間距離が前年同期比1キロ増の964キロメートル、輸送人員が55万4141人増の2676万6368人、輸送人キロが5億6260万4000人キロ増の258億1132万7000人キロ、旅客収入が164億1300万円増の3941億8500万円、輸送人員あたり旅客収入が300円増の1万4700円、輸送人キロあたり旅客収入が0.3円増の15.3円だった。
旅客数は上位5路線のうち、羽田-札幌(新千歳)間が260万1718人で1位。全路線では2642万2007人となった。ロードファクター(座席利用率、L/F)は上位5路線の1位が、仙台-那覇間の93.7%、下位5路線の1位は宮古-石垣間で30.3%、全路線平均は80.5%だった。
旅客数上位5路線
1位 羽田-札幌 260万1718人
2位 羽田-福岡 244万9248人
3位 羽田-那覇 175万2120人
4位 羽田-伊丹 126万8896人
5位 羽田-鹿児島 66万3701人
利用率上位5路線
1位 仙台-那覇 93.7%
2位 伊丹-札幌 91.7%
3位 伊丹-那覇 90.8%
4位 成田-那覇 90.7%
5位 新潟-那覇 90.6%
利用率下位5路線
1位 宮古-石垣 30.3%
2位 札幌-稚内 40.8%
3位 羽田-能登 49.6%
4位 函館-奥尻 50.0%
5位 鹿児島-松山 50.3%
特定本邦事業者*
・日本航空:JAL
・全日本空輸:ANA
・日本トランスオーシャン航空:JTA
・スカイマーク:SKY
・エア・ドゥ:ADO
・ソラシドエア:SNJ
・スターフライヤー:SFJ
・ピーチ・アビエーション:APJ
・ジェットスター・ジャパン:JJP
・スプリング・ジャパン:SJO(貨物専用路線は除く)
* 客席数が100または最大離陸重量が5万kgを超える航空機を使用して行う航空運送事業を経営する日本国内の航空運送事業者

航空輸送サービスに係る情報公開26年1-3月期の上位5区間の旅客数(国交省の資料から)

航空輸送サービスに係る情報公開26年1-3月期の上位・下位5区間の利用率(国交省の資料から)
関連リンク
国土交通省 [1]
・25年10-12月期、定時出発・到着90%超え1社のみ スターフライヤー首位=国交省情報公開 [2](26年9月25日)
・25年度定時性、到着90%超えゼロ 出発はスターフライヤーのみ=国交省情報公開 [3](26年8月13日)