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「飛行機を知らない人もジャンボは知っている」ANAの747最終便、藤村機長に聞く

 3月31日午後3時30分、定刻より30分遅れで那覇発羽田行きNH126便が、羽田空港408番スポットに到着した。同便の到着で、ジャンボの愛称で親しまれた全日本空輸(ANA)のボーイング747-400D型機は全機退役。1978年12月の747SR-100受領以来の歴史に幕を下ろした。

「飛行機を知らない人もジャンボは知っている」と話す藤村機長=14年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 操縦時の安定感に対する運航乗務員の信頼だけではなく、悪天候でダイヤが乱れた際など、イレギュラー対応時に他便の乗客もある程度引き受けられたキャパシティーの大きさは、客室乗務員や地上係員からも高く評価されていた。

 日本最後の旅客型ジャンボとなったANAの747-400D。その特徴と思いをラストフライトとなったNH126便の操縦桿を握った、運航本部フライトオペレーションセンターB747-400部長の藤村弘機長に聞いた(肩書きは3月末現在)。

揺れが少ない

 「747は翼型の関係で、ほかの機種に比べると揺れが少ない。中規模の揺れが起きても、747なら小さな揺れで収まります。787は翼型としては揺れを拾うけれども、電子制御で抑えているんです」と藤村機長は解説する。

 現代の飛行機は燃費効率を追求した翼型を採用すると同時に、電子制御で乗り心地を改善している。これに対し、1960年代に設計された747は、