空港がある都道府県などで構成する全国地域航空システム推進協議会(全地航、会長:平井伸治・鳥取県知事)は6月3日、地域航空の安定的な路線の維持を目的とした要望書を国土交通省航空局(JCAB)の宮澤康一局長宛に提出した。中東情勢を背景とした環境悪化への支援や訪日客の地方誘客のほか、羽田空港への地域航空乗り入れや増枠の検討、離島路線の持続確保へ運航費補助制度の基準緩和などを要望した。

地域航空会社や地方空港の利用促進に関する要望書を国に提出した全地航
要望書では、中東情勢による環境悪化への支援などに加え、空港業務人材の安定確保や育成支援、特定技能外国人の雇用促進、DX(デジタルトランスフォーメーション)設備の導入など保安検査体制の強化、地域航空網の維持・拡充、地域航空事業者への支援、地方空港の機能強化などを求めた。
全地航は現在の航空業界について「中東情勢を背景とした燃料の歴史的な価格高騰により、地方航空ネットワークの維持は危機に瀕(ひん)している」と現状を説明。航空各社は自助努力をしているものの、事態が長期化した場合は路線の維持が困難で、地方経済・観光産業に深刻な影響を及ぼすことが懸念されるとし、地方路線の維持への支援など対策を求めた。
また訪日客の地方誘客加速へ、地方空港への支援拡充も要望。地方空港は設備・人員が限られ、混雑や動線の非効率、2次交通へのアクセスの弱さなどの課題を抱えていることから、自動化機器の導入や動線改善、空港業務の省人化支援などを求めた。
離島路線の維持では、一島一路線規定や代替交通2時間以内とする基準緩和の検討を要望。人材関連では、グランドハンドリング(グラハン)や保安検査、給油など空港業務の担い手不足が深刻化していることから、受入環境整備への支援・育成に加え、地方空港で特定技能外国人を受け入れるための支援も要望した。
このほか、首都圏空港を地域航空にも対応できる空港として整備し、発着容量拡大を実現するようにも要望。100席以下の小型機向け発着枠の導入のほか、横田飛行場(東京・福生市)の軍民共用化を含め、首都圏全体の空港容量拡大を検討するよう求めた。また、JCABが発着枠を配分する羽田空港の「政策コンテスト枠」を活用した地域航空網の強化、羽田への新規乗り入れや増枠の検討も求めた。
全地航は1983年設立。空港を持つ40の都道府県や17の市町村、航空会社や業界団体など22の賛助会員で構成している。
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全国地域航空システム推進協議会(全地航) [1]
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