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成田空港「地球の歩き方」27年発売「”みんなおいしい”はいらない」地元の本音発信

 成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)、SNSコンサルのgaaboo(ガーブー、東京・渋谷)、地球の歩き方(東京・品川)の3社は、『地球の歩き方 成田空港とエアポートシティ』を2027年2月に発売する。「地球の歩き方」の国内版では初めて、空港と周辺の空港都市圏を一冊にまとめ、成田空港と千葉・茨城両県の周辺11市町を紹介する。

『地球の歩き方 成田空港とエアポートシティ』の出版を発表するNAAの片山敏宏上席執行役員ら=26年4月21日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

—記事の概要—
「”みんなおいしい”いらない」
口コミや表紙案募集
地域の魅力発信

「”みんなおいしい”いらない」

 今回の出版を企画したのは、地元出身者も在籍するNAAの戦略企画室。戦略企画室長を務める片山敏宏上席執行役員は、観光協会や自治体では紹介先を絞りにくい飲食店やスポットについても、地元で実際に支持されている情報を拾い上げたいと説明する。

『地球の歩き方 成田空港とエアポートシティ』の制作に向けて自治体担当者からヒアリングする編集担当プロデューサーの清水裕里子さん=26年4月21日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

NAAの戦略企画室長を務める片山敏宏上席執行役員=26年4月21日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 「観光協会では、立場上『おいしいうなぎのお店は?』と聞かれても『みんなおいしいです』としか言えない」(片山氏)と苦笑する。「成田を訪れた人が知りたいのは建前じゃない。地元で本当においしいと評判のお店」と、「地球の歩き方」が介在することで、地元の本音情報を発信していきたいという。

 誌面では、成田空港の基本情報やアクセス、歴史、文化を紹介する。特集企画として、空港の舞台裏や働く人々、普段は立ち入れない空港内エリア、成田空港に魅せられた人々などを取り上げる予定。地域住民や読者、空港利用者からの口コミ情報も掲載し、「地元あるある」や「成田空港トリビア」なども紹介する。

『地球の歩き方 成田空港とエアポートシティ』の表紙案(地球の歩き方提供)

 対象は成田空港のほか、千葉県、茨城県の周辺11市町で構成する「エアポートシティエリア」。千葉県は成田市、芝山町、多古町、横芝光町、山武市、富里市、香取市、神崎町、栄町、茨城県は河内町、稲敷市を取り上げる。各エリアでは、交通、歴史、文化、グルメ、ショッピング、宿泊、旅の準備と技術などを掘り下げる。

 自治体と地球の歩き方の担当者が、制作に向けたワークショップを4月21日に初開催。地元の人しか知らない情報、地元では当たり前でも、訪れる人には興味のある情報などをヒアリングし、今後の深掘りにつなげる。

口コミや表紙案募集

 地球の歩き方に掲載する情報収集に向けて、成田空港の利用者、対象地域の住民、読者などから、成田空港や周辺地域に関する情報を募る。募集内容は、成田空港や地元エリアの「推しスポット」「地元のあるあるネタ」、表紙となる絵柄案など。表紙データは仮デザインで、中央に「?」を配置している。

『地球の歩き方 成田空港とエアポートシティ』の制作に向けてアンケートを募る成田空港=26年4月21日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

『地球の歩き方 成田空港とエアポートシティ』の制作に向けてアンケートを募る成田空港=26年4月21日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 募集期間は7月31日まで。ウェブアンケートとアンケートBOXで受け付ける。ウェブアンケートは、成田空港のウェブサイトやInstagram、Facebook、地球の歩き方のX(旧Twitter)、Instagramで募集する。成田空港を利用するインバウンド(訪日客)向けにも、別設問のウェブアンケートを用意する。

 アンケートBOXは、成田空港各ターミナル内のインフォメーションカウンター付近と、エアポートシティエリア内11カ所に設置する。応募者のうち希望者の中から、抽選で50人に「地球の歩き方」オリジナルクオカードまたは成田空港オリジナルグッズセットをプレゼントする。

地域の魅力発信

 成田空港版のタイトルは『地球の歩き方 成田空港とエアポートシティ』。地球の歩き方編集室が著作し、発行所は地球の歩き方、発売元はGakkenとなる。判型はA5変型で、320ページ。電子版も用意する。予価は2420円(税込)で、全国書店とオンライン書店で販売を予定している。

『地球の歩き方 成田空港とエアポートシティ』の制作に向けて自治体担当者からヒアリングする編集担当プロデューサーの清水裕里子さん(右)=26年4月21日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 地球の歩き方は2020年9月に、初の国内版『東京』を出版。以降、各都道府県や市町村を扱う国内版を発行しており、国内版シリーズは累計発行部数128万部を超えた。編集担当プロデューサーの清水裕里子さんは、今回の国内版について、県や市町村、行政区分を超えてタッグを組む初めての試みだとしている。

 出版に合わせ、イベント開催やSNSでの情報発信、成田空港での展示やキャンペーンなどを順次展開する。gaabooの主導により、出版までの期間を通じたプロモーションを実施し、地元での機運醸成と、首都圏をはじめ国内での認知獲得を目指す。

 成田空港では、滑走路の新増設などを含む「成田空港第2の開港プロジェクト」や、「SORATO NRT(ソラト ナリタ)エアポートシティ構想」が進んでいる。NAAはガイドブックの刊行を通じ、空港周辺の産業、観光、交通、歴史文化などを発掘・発信し、成田空港とエアポートシティ構想の認知拡大を図り、空港で働く人の採用にもつなげていく。

関連リンク
【地球の歩き方 成田空港とエアポートシティ】制作記念アンケート [1]
地球の歩き方 [2]
成田国際空港 [3]

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