日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数推計値によると、2026年3月の訪日客数は前年同月比3.5%増の361万8900人で、2カ月連続で前年同月を上回り、3月の過去最高を記録した。米国や英国、ドイツなどで単月の最高を記録したものの、関係悪化が続く中国に加え、緊迫するイラン情勢により中東が大幅減となったことから、伸び率が鈍化した。また、1-3月の累計が2年連続で1000万人を突破した。出国した日本人は6.7%増の151万9000人で、2カ月ぶりの前年同月超え。11カ月連続で100万人を上回り、コロナ前の8割近くに回復した。
—記事の概要—
・26年3月の動向
・方面別実績
26年3月の動向

伸び率が鈍化した26年3月の訪日客(資料写真)=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
JNTOが重点市場としているのは23カ国・地域で、このうちインドネシア、ベトナム、米国、カナダ、英国、ドイツ、北欧の7市場で単月の最高を記録。残り16市場のうち、前年割れとなった中国と中東のほか、香港を加えた3市場を除く13市場で3月の過去最高となった。
3月下旬の桜シーズンに加え、4月のキリスト教のイースター(復活祭)休暇に合わせた学校休暇などにより、東アジアや欧米豪など各市場で需要が高まった。中国からの訪日客は55.9%減で、4カ月連続で前年同月を下回った。中東は30.6%減で、イラン情勢による航空便の運休・減便が大きく響いた。
1-3月の累計は前年同期比1.4%増の1068万3500人。暦年の過去最高を記録し2025年同期(1-3月)は1053万7875人で、伸び率が鈍化した。
方面別実績
方面別に見ると、アジアでは韓国が79万5600人(前年同月比15.0%増)で、23市場最多の訪日客数となった。中国は29万1600人(55.9%減)、台湾は65万3300人(24.9%増)、香港は21万6300人(3.8%増)、インドは4万1400人(25.6%増)だった。
ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国では、タイが16万900人(8.6%増)、シンガポールが7万1000人(8.7%増)、マレーシアが7万6600人(44.2%増)だった。インドネシアは8万2800人(36.6%増)、フィリピンは9万100人(24.6%増)、ベトナムは9万2000人(43.5%増)だった。
欧州では、英国が7万200人(20.7%増)、フランスが4万300人(10.5%増)、ドイツが5万8500人(21.7%増)。イタリアは3万1500人(23.6%増)、スペインは2万4300人(36.3%増)、ロシアは2万3700人(25.9%増)、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドの4カ国で構成する「北欧地域」は2万4500人(47.6%増)だった。
サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、オマーン、カタール、クウェートのGCC(湾岸協力理事会)の加盟6カ国にトルコとイスラエルを加えた8カ国で構成する「中東地域」は、1万6700人(30.6%減)だった。
米大陸では米国が37万5900人(9.7%増)、カナダは7万9900人(17.4%増)、メキシコは2万4800人(69.7%増)だった。オセアニアでは、豪州が9万6900人(14.3%増)だった。そのほかの国・地域からは18万100人(12.1%増)が入国した。
・2月訪日客、2カ月ぶり前年超え 中国は大幅減続く [3](26年3月19日)