3月31日で全機が退役する全日本空輸（ANA）のボーイング747-400D型機。先週15日には仙台と福島で復興支援フライトを実施した。3月に卒業する宮城県と福島県在住の小学6年生らを招待し、「ボーイング747-400卒業フライト」として遊覧飛行が行われ、両空港には「ジャンボ」の愛称で親しまれた747を一目見ようと、多くの人が詰めかけた。
ローパス後、仙台空港へ向かうANAの747-400D JA8961＝3月15日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
見学会参加者による「747」の人文字＝3月15日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire
卒業フライトの機体は、最後に退役する登録番号JA8961を使用した。羽田発仙台行きNH9021便としてフェリーフライト（回送）した同機は、午前6時25分に羽田を出発し、仙台には午前7時55分に到着。着陸前には仙台空港を低空飛行で通過（ローパス）し、集まった見物客をわかせた。当初卒業フライトに使用予定だったJA8960は、羽田で留守番となった。
遊覧飛行は富士山までのルートで、抽選で選ばれた宮城県内の小学6年生140組420人ら464人が搭乗。午前10時半にNH2052便として仙台を出発し、午後0時3分に仙台へ戻った。遊覧飛行へ出発前には機体見学会が開かれ、普段は近づけない機体やエンジン近くで、家族連れが写真を撮ったり、係員に質問を投げかけていた。見学会終了後は、「747」の人文字を作り、記念撮影が行われた。
仙台の卒業フライトは、NH9021便を神田丈司機長（PIC、左席）と田中道彦機長、NH2052便を藤村弘機長（PIC）と西野享機長が担当。同機はその後、NH9022便として福島へ回送された。
* 福島編はこちら [1]。