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エアバス、ベルーガ5号機が退役 英で教育施設に

 エアバスの大型輸送機A300-600ST「ベルーガST(Beluga ST)」の5号機(登録記号F-GSTF)が、現地時間1月29日に英ブロートンのハワーデン空港へ向かったフライトを最後に運航を終えた。エアバス機の製造時に翼の輸送を担ってきた機体で、今後は静態保存する。

ブロートンに到着し退役したエアバスのベルーガST 5号機(同社提供)

 退役した5号機は、5機あったベルーガSTの中で最も新しい機体だった。エアバスによると、今後はブロートンで保管し、将来的に教育施設へ改修して次世代の航空業界を担う人材育成などに活用を計画しているという。

 ベルーガSTは、シロイルカを意味する愛称「ベルーガ」を持つ大型輸送機で、中型旅客機A300-600Rを基に開発され、エンジンは米GE製CF6-80C2を採用した。貨物室の容積は約1400立方メートル、最大積載量は47トン、航続距離は約1660キロで、エアバス機の主翼をはじめ、通常の貨物機では運べないヘリコプターや人工衛星などの特大貨物を運ぶことができる。

 日本には1999年にドラクロワの絵画「民衆を導く自由の女神」を輸送する際に初飛来。その後は2021年12月に22年ぶりに飛来して神戸空港へエアバス・ヘリコプターズの大型双発ヘリ「H225 スーパーピューマ」を運んだほか、2023年5月と2024年2月にもエアバス製ヘリを運ぶため飛来している。

 後継機のA330-200F貨物機をベースとする「ベルーガXL」は2020年1月に就航し、現在は6機体制でエアバスの欧州各拠点を結んでいる。機体断面はベルーガSTより1メートル広く、ペイロードも約12%増加したことで輸送力は約30%向上し、A350型機の主翼を2本同時に運ぶことができる。

 エアバスは、2025年にベルーガSTの退役計画を発表。今後は順次運航を終え、2027年半ば以降は、ベルーガXLがエアバス機部品輸送を単独で担う体制へ移行する。

ブロートンに到着する退役したエアバスのベルーガST 5号機(同社提供)

ブロートンに着陸するエアバスのベルーガST 5号機(同社提供)

ブロートンに到着するエアバスのベルーガST 5号機(同社提供)

ブロートンに到着し貨物ドアを開けるエアバスのベルーガST 5号機(同社提供)

ブロートンに到着したエアバスのベルーガST 5号機(同社提供)

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