ボーイングが現地時間1月27日に発表した2025年通期決算は、純損益が22億3800万ドル(約3421億9000万円)の黒字(24年通期は118億2900万ドルの赤字)だった。納入の大幅増に加え、デジタル航空ソリューション事業の一部売却で、2018年通期以来7年ぶりに黒字転換となった。

25年通期は7年ぶりに黒字転換となったボーイング=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
売上高は34%増の894億6300万ドル、営業損益は42億8100万ドルの黒字(同107億700万ドルの赤字)、年金や退職金給付の経費を除外した中核営業損益は32億3600万ドルの黒字(同118億1100万ドルの赤字)だった。
民間航空機部門は、売上高が82%増の414億9400万ドル、営業損益は70億7900万ドルの赤字(前年同期は79億6900万ドルの赤字)で、赤字幅が縮小した。納入数は72%増の600機、キャンセル分と機種変更を差し引いた純受注機数は1075機、受注残は6100機以上で、金額ベースでは5670億ドルとなった。
ボーイングは同年10-12月期(第4四半期)に、737 MAXを月産42機、787を同8機に引き上げた。737 MAXのうち、胴体長が最長で開発中の737-10(737 MAX 10)は、FAA(米国連邦航空局)が型式証明(TC)の取得への飛行試験の最終段階開始を承認した。
また、開発中の次世代大型機777Xは飛行試験を進めており、2027年の初号機納入を見込む。
一部を売却したデジタル航空ソリューション事業は、航空ナビゲーション部門「ジェプセン(Jeppesen)」、フォアフライト(ForeFlight)、エアデータ(AerData)、オズランウェイズ(OzRunways)で、米投資会社トーマ・ブラボー(Thoma Bravo)へ現金105億5000万ドルで売却した。財務体質の強化と機体製造など中核事業への経営資源の集中を進める。一方で、米スピリット・エアロシステムズを買収。かつて分社化した最大のサプライヤーを再統合することで、民間機の品質向上やサプライチェーンの安定化を図る。
ボーイングのケリー・オルトバーグ社長兼CEO(最高経営責任者)は「2025年は回復へ大きな進展を遂げ、今後の勢いを維持する基盤を築いた」と評価。スピリット社の再統合や一部の事業売却により、「安定した事業運営を進め、開発中の機体やステークホルダーの信頼回復に注力する」と述べた。
関連リンク
Boeing [1]
ボーイング・ジャパン [2]
事業売却と買収
・ボーイング、スピリット買収完了 民間機の品質改善・供給強化 [3](25年12月8日)
・ボーイング、Jeppesenなど売却完了 機体製造に集中 [4](25年11月4日)
・ボーイング、Jeppesen売却 デジタル部門を一部切り離し [5](25年4月23日)
業績と実績
・ボーイング納入大幅増、737MAX回復 受注は7年ぶりエアバス超え=25年実績 [6](26年1月14日)
・ボーイング、純損失53億ドル 777X納入遅延で損失計上=25年7-9月期 [7](25年10月30日)
・ボーイング、最終赤字を大幅縮小 民間機の納入回復で増収続く=25年4-6月期 [8](5年7月30日)
・ボーイング、最終赤字続くも大幅圧縮 民間機納入が回復=25年1-3月期 [9](25年4月24日)
・ボーイング、6年連続最終赤字 ドアプラグ脱落・ストで拡大=24年通期 [10](25年1月29日)