- Aviation Wire - https://www.aviationwire.jp -

中部空港、中国路線の運休加速 1月は6路線週26往復に

 中部空港(セントレア)へ乗り入れる中国路線の運休・減便が加速している。冬ダイヤ(10月26日から26年3月28日)期初から計画していた当初の運休・減便に加え、11月に入り中国外務省が日本への渡航自粛を呼びかけたことが拍車をかけている。2026年1月時点の計画便数は26往復で、冬ダイヤ期初の計画から63%減、今年夏ダイヤのピークだった5月実績と比較すると77%減と大幅に減少する。

中国本土から中部空港へ唯一複数路線を乗り入れる中国東方航空=23年5月 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 空港を運営する中部国際空港会社(CJIAC)が発表した毎月1日時点での便数計画によると、冬ダイヤ期初の11月は10社が13路線を運航し、9都市から週71往復乗り入れた。12月は8社10路線に減少し、6都市から週56往復運航。1月は5社6路線に減少が加速し、4都市から週26往復にとどまる見通し。

 1月も運航を継続するのは、日本航空(JAL/JL、9201)の天津線(週2往復)、中国東方航空(CES/MU)の上海(浦東)線(7往復)と上海経由の蘭州線(7往復)、春秋航空(CQH/9C)の上海線(5往復)、上海吉祥航空(DKH/HO)の上海線(3往復)、青島航空(QDA/QW)の青島線(2往復)。運航する4社のうち、中国東方航空は複数路線を運航する。また、JALの天津線と中国東方航空の蘭州線を除く4路線は、12月に入り一部を減便している。

 冬ダイヤ期初は中国国際航空(エアチャイナ、CCA/CA)の上海線や北京(首都)線、深セン航空(CSZ/ZH)の運城線、中国南方航空(CSN/CZ)の大連線、厦門(アモイ)航空(CXA/MF)の福州線、中国東方航空の西安線、上海航空(CSH/FM)の上海線の7路線も運航していたが、12月22日までに相次いで運休となった。

 中部国際空港会社は2025年度に、中国路線の新路線や増便を見込んでいたことから、今年度の国際線旅客数を当初640万人と想定していた。その後、大幅な新規就航や増便が見込めないことから110万人下方修正し、530万人と想定する。中国路線の運休・減便は空港会社の決算にも直結しそうだ。

関連リンク
中部国際空港 セントレア [1]

緊迫の日中関係、どうなる航空路線 中国系微減、日系は影響なし [2](25年11月21日)
中部空港、訪日客4カ月ぶり前年割れ 総旅客数2%増95万人=11月実績 [3](25年12月26日)
中部空港の年末年始予約、国際線5%増13万人 最多は台湾・香港 [4](25年12月23日)
中部空港25年4-9月期、最終黒字3期連続 通期下方修正、国際線増便見込めず [5](25年11月18日)
中部空港、中国本土が減少 国際線増便2路線=冬ダイヤ計画 [6](25年10月27日)